引っ越した古民家の近くには耕作放棄された水田跡があり、
今年はそこを自然農の田んぼにすることになりました。
季節や引っ越し作業に追われながらも
なんとか順調に田んぼ再生は進み、
ついに苗代(なわしろ)作りを迎えた4月下旬。
田んぼの隣の斜面を見ていると、
ニョキニョキと、不気味なきのこが生えていました。
「あ、これ確か食べられる…」と思った私と
「見た目からして、たぶん毒キノコだよ」と慎重な夫。
調べたら「アミガサタケ」という「毒キノコ」で、 ガーン
とっても美味しい「食べられるキノコ」だということがわかりました。 わーい
なんとフランス料理では高級食材!
毒抜きして乾燥させたものが流通しているんですって。
「モリーユ」とか「モレル」とか、
本で見かける名前はこのことだったのね〜。
とりあえず、「生で食べないこと!」
正しい毒抜き方法さえ守れば大丈夫みたいです。
収穫や下処理の段階では危険がないようなので、
さっそく毒抜きの方法をメモして、収穫に向かいました。
※※ ※※ ご注意ください ※※ ※※
この記事で取り上げているアミガサタケのほかにも、
アミガサタケ科には複数の種類が存在しています。
責任は一切負えませんので、野外で採取する際、
種類の判別はきのこに詳しい方と行うことをおすすめします。
特に、"脳みそみたいなシワシワ毒きのこ”「シャグマアミガサタケ」は猛毒で非常に危険です。
見た目が大きく異なるので間違うことは少ないかもしれませんが、
「アミガサタケ」という名前だけで安易に判断しないようくれぐれもご注意ください。
※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※
この記事で取り上げているアミガサタケのほかにも、
アミガサタケ科には複数の種類が存在しています。
責任は一切負えませんので、野外で採取する際、
種類の判別はきのこに詳しい方と行うことをおすすめします。
特に、"脳みそみたいなシワシワ毒きのこ”「シャグマアミガサタケ」は猛毒で非常に危険です。
見た目が大きく異なるので間違うことは少ないかもしれませんが、
「アミガサタケ」という名前だけで安易に判断しないようくれぐれもご注意ください。
※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※
■アミガサタケの収穫
春に出現して、ゴールデンウィークを過ぎると消えてしまうらしいアミガサタケ。
この場所に来春も出てきてほしいから…というより
むしろ今シーズンにもう一度収穫したい下心で、
特に大きく育っているアミガサタケ(左)を採り、
小さいもの(右2つ)は残すように気をつけてみました。
アミガサタケが出現している、
3m四方ほどの斜面をぐるりと見て回って
これぐらいの収穫となりました。
■アミガサタケの下処理
アミガサタケは内部が空洞になっているので
アリやムカデなど、ガブリと噛まれるような虫が潜んでいることがあります。
だから、切り開いて中を確認するのが大事なんですって。
私もハサミでチョキチョキしました。
幸い、虫は一匹も見つからず、ほっ。
さらにアミガサタケは、非常に凸凹が多い形状のため
土がついているとなかなか大変です。
汚れのないものだけ収穫すれば良かったなぁ…と後悔しましたが
せっかく採ったので、執念で洗いまくりましたよ〜。
流通している乾燥ものでさえ、砂粒が混じっているそうで
戻して使う際にもザルで濾す必要があるんだとか。
特に土の入り込んだものは別に分けて二次被害を避け、
流水で何度も何度も水を替えながら洗いました。
■アミガサタケを絶やさないために
先ほどの、切り開いたアミガサタケの写真…
奥にごろごろと石づきがあったのに気づきましたか?
きのこは胞子を飛ばして増えるのでしょうけど、
石づきを元の場所に埋め戻すのだって、意味があると思っています。
きのこ類の原始的なコマ打ち方法として、
ぼんやりした記憶ですが
菌糸がまわっている石づきやホダ木を粉砕して
新しいホダ木に埋める
…という方法を読んだことがあるので、元の環境に石づきを戻すのだって
充分に役に立つんじゃないかなと。
ですので今回のアミガサタケも、
石づきを元の場所に埋め戻しておきました。
来春も出会えますように〜!!
■アミガサタケの毒抜き
中毒症状を起こす毒物「ヒドラジン」が微量に含まれているため
生食は避けなければいけない…というアミガサタケ。
このヒドラジンを抜く方法が、「しっかり加熱調理」なんだそう。
ヒドラジンは87.5度で揮発する、
なんて情報も見かけたんですが(だから煮るんだって)、
猛毒のシャグマアミガサタケでさえ、
10日ほど干せば毒性があらかた消失する説もあり…。
乾燥もののモレルorモリーユ(アミガサタケの西洋名)は、
加熱せず、ひたすら干しているだけの可能性もありそうです。
でね、毒抜きの方法を調べても、
猛毒のシャグマアミガサタケと、成分から毒抜きから、
情報がごちゃごちゃに混ざってしまって、どれが本当かわからない!
もう、ヨーロッパ圏の人に教えてもらいたいです。
日本人の情報ではどれが正解か、もはや判別不能です…。
ひとまず今回は、毒が微量のアミガサタケに対して
猛毒のシャグマアミガサタケの毒抜き方法を一部取り入れて
やや慎重なやり方で、毒抜きをしました!
方法はとっても簡単。
換気のいい場所で、お水に入れて、ぐつぐつ茹でる!
個人的には炒めるでも炙るでもいいとは思うんですよ、ちゃんと高温になるなら。
ただ初めてなので、慎重にやりました(お湯は均一に熱が行き渡る気がして)。
ヒドラジンは揮発性なので、換気の悪い場所で加熱してしまうと
気化したヒドラジンを吸い込んで中毒になる場合がある、との情報は
毒性の非常に強い、シャグマアミガサタケを調べていて目にしました。
いま調理しているのは普通のアミガサタケで
そこまでのことはないと思うのですが
まぁ換気のことはちょっと意識しました。
揮発性ということは、しっかり沸騰させ続けていれば茹で汁は使えるはず。
あんまり水が多いと旨味成分が失われてしまうようなので
今回はひたひたより少なめの水で、沸騰してから3〜5分ほど茹でてみました。
■アミガサタケの調理
もう大丈夫という確信はあったのですが、
念のため、数切れ食べて30分ほど様子を見ました。
うん、大丈夫、なんともない。
昼間に試食して、さらに夕方まで様子を見続け、
結局大丈夫だったので、このアミガサタケは晩ごはんに使いました。
さて!
毒抜きしたとはいえ、実はまだ注意事項がありまして。
・アルコールと一緒にとらない
・大量に食べない ぎんなんみたいだなぁ…
どっちも具合が悪くなるそうです。
気をつけて美味しく食べたいですね。
グラタンやシチューなど、濃厚なクリーム系が合うとのことだったので
豆乳クリームパスタを作ることにしました。
子ども用は普通の水で、大人用はアミガサタケの茹で汁でパスタを茹でました。
茹で汁に出てしまった旨味をパスタに回収する算段です。
毒抜きしたアミガサタケは、水気をきっておいてオリーブオイルと炒め、
香ばしくなったところで豆乳を加えてぐつぐつと煮詰め、とろみがついたら塩胡椒。
子どものパスタは豆乳であえておいて、アミガサタケの小さな切れを散らしました。
一応、控えめに。
大人は、アミガサタケの旨味を吸わせたパスタに、
アミガサタケの豆乳クリーム煮をこれでもかと絡めて、完成〜!
まだ食器のダンボールをほとんど開けてなくてですね、
和な器ばっかりで雰囲気がまったく出ません(笑)
カリフラワーのコンソメ煮、キャロットラペも添えました。
ううううううううまぁぁぁぁぁ!!!
子どもたちからも歓声があがるほど、
アミガサタケは旨味たっぷり、美味!!!
野生きのこ全般にテンションが下がる夫も、一応は美味しく食べていました。
(どうしても不安がつきまとうらしい)
舞茸と椎茸を混ぜて干したら近い旨味になるかなぁ…?うーん。
市販のきのこだったら、何種類も取り混ぜて料理しないと再現が難しいかもしれません。
栽培きのこと野生きのこの差なのかもしれませんが、
アミガサタケが西欧で人気食材なのもうなずける美味しさでした♪
ゴールデンウィーク明けに見に行ったら見事に跡形もなく消えていましたが、
来春もまた出会えることを祈っています。
アミガサタケ、ごちそうさまでした〜〜!
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* * * お知らせ * * *
引きこもり経験者の方々や、
生きづらさを感じている方限定の「新月カフェ」。
茨城の県南エリアで、5月末に開催です。
5/30(月)新月カフェVol.52 in つくば
* * * まかない日記 * * *
すでに二ヶ月も前のことですが、
末っ子が3月に3歳のお誕生日を迎えました。
(ヘルメットとか言う夫、けしからん…)
豆腐クリームにココア&キャロブパウダーを混ぜて、チョコケーキ。
中にはスポンジと有機バナナ、豆腐チョコクリームが交互に層になっています。
みんなからのプレゼントタイムに、わくわく〜〜
5歳長男からはいろんな折り紙作品が進呈され、
特にオレンジのリボンはこの後、末っ子が寝るまで髪に飾り続けたほどの大喜び。
私達からは、3歳を迎え、足取りもしっかりしてきたので、草履をあげました。
ぐっとサドルが低く作られた幼児用の自転車(ペダルなし)も!
毎日ぶんぶ〜ん!って言いながらお庭を乗り回しています^^;
3歳おめでとう♪