2016年09月24日

胎盤を食べる 〜レシピと感想〜

自宅出産をしたら、絶対に胎盤を食べようと思っていました。
産後の回復にいいと聞くし、ほとんどの哺乳類は食べると言うし。

で、実際に食べたらめちゃくちゃおいしかったよ!
という記事です。

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今回はテーマが胎盤ということで
写真はさすがに公開を控えます。ご安心ください^^

(代わりに、記録が後回しになってしまった
 8月の季節行事や家族のイベント写真でお送りします)



◆胎盤を意識するきっかけ

私が「胎盤を食べる」ということを耳にしたのは
今から10年ほど前・・・社会人になったばかりの頃。

都内のセレブ御用達の産院で出産したカリスマ女性社員が

「私が出産した病院はね〜、
 自分の胎盤をね、胎盤ステーキにしてくれるの!

 それで産んだ日はフレンチのフルコースになるのよぉー
 すっごくおいしいの!いつか食べてごらん♪」

と興奮気味に話してくれたのが最初でした。


そして、中島デコさんの本を読んでも
自宅で出産して胎盤を食べていて、
生姜醤油でぺろっと・・・なんて、ずいぶん美味しそう。

調べてみれば、ヒトとラクダ以外の陸上に住む哺乳類は
みーんな、出産直後に胎盤をぺろりと平らげるという。

・・・胎盤って、
産後の母体に必要なものが満載なんじゃない?

だんだん、好奇心から確信に変わっていったのでした。

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(旧暦の七夕。長女がたくさんの七夕飾りをせっせと作ってた)


◆自宅出産ではよくあること?

今回の出産が自宅出産と決まった時点で
「やったー!胎盤を食べてみよう!」とウキウキ。

恐る恐る助産院の先生に確認すると、

「時々そういう方いらっしゃいますよ。
 じゃあ重さを量ったらご主人にお渡ししますから^^」

あー良かった〜。叱られたりしなくて〜。


ちなみに病院で産んだ場合、胎盤は
産業廃棄物として廃棄処理されるか、
美容成分(プラセンタ)のために企業に回されるそうですが・・・

捨てるなんて!
他人の美容に使われるなんて! と思いません?

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(産後で寂しい思いをさせたようで、願い事はこのとおり)


◆胎盤メニューあれこれ

胎盤メニューは「生で、生姜醤油で」と考えていたけど
噂の「胎盤ステーキ」も気になるし、
WEBで見かけた「胎盤の煮付け」も捨てがたい。

そうやってあれこれと胎盤の味わいを妄想しながら
妊娠生活を送り、予定日を迎え、予定日を超過し・・・

ずっと気になっていた本を上野で買いました。
「この鶏もつ煮のレシピで胎盤を煮付けてもらおう!」と。
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こんな目的でこの本を買う人はおらんと思います(笑)。


◆胎盤の下処理

料理本を買ったその日の深夜2時すぎに、出産。

後産で胎盤を産んだのが3時前で、
胎盤は夫によってチルドルームに保管されました。

先生方が4時半頃に帰っていかれると
夫はそこから、胎盤の調理開始。

こまめに写真を撮りながら作業してくれたようで
カメラには胎盤の処理の過程が事細かに記録されています。

夫の写真によると胎盤は、
へその緒から細かい血管が無数に張りついた状態で
全体が厚手のビニール袋かシリコンシートのような
薄い膜で包まれているようでした。

台所の一番大きなタライに水を張って、
胎盤表面の太い血管などを丁寧に引きはがしていき、
次に薄い膜と内側の胎盤(ぴったりくっついている)を
手で丁寧に引きはがして、やっとこさ胎盤のメイン部分が登場。

見た目はいかにも生肉といった感じですが
レバーの要領で水を換えながら包丁で切り、水洗いしてしまえば
見た目は鶏もも肉みたいです。

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(8月末には長女の誕生日祝いでケーキを焼いた!産後1ヶ月の頃)


◆胎盤料理(1) 胎盤のお刺身 生姜醤油で

出産から3時間ほど経過した朝5時半、
最初の胎盤メニュー「胎盤のお刺身 生姜醤油添え」をいただきました。

夫が枕元に運んでくれ、小さく切った生の胎盤を
ちょんちょんと生姜醤油につけて、横になった私に食べさせてくれます。

お味は・・・おいしーい!!!

例えるなら、鶏ささ身の生肉をお刺身で食べる感じ。
血生臭くもなく、脂っこさもなく、さっぱりしていて歯応えプリプリ。
ヒラメの縁側を分厚くして、脂を差し引いたような味わいです。

さすが私の胎盤(笑)!
スーパーで売っている生肉みたいに薬品臭くもなく、
想像していたレバーのような血の味もなく、美味しかったです!

馬刺しのイメージでごま油&塩の組み合わせも試しましたが
胎盤がサッパリ淡泊なので、合いませんでした。
生の胎盤は、生姜醤油にサッとつけるのが一番おいしかったです。

産後ぐったりしているはずなのに、あんまり美味しくてやめられず、
何度も「おかわり!」「もっと!」と追加で持ってきてもらい・・・
胎盤の半分近くをお刺身で食べて、大満足でした。

私は溶連菌持ちで、夫が感染して倒れたら困りますから
夫が食べたそうにしていましたが、厳重にお断りしました。

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(夫の誕生日は産後1週間頃。大変すぎて8月末に長女と合同開催)


◆胎盤料理(2) 胎盤の煮付け

残り半分は甘辛い煮付けにしてもらいました。
これまた、すっごーく美味しかったのです〜^^

千切り生姜、醤油、みりん、酒を小鍋に入れて煮立て、
ひとくち大に切って水洗いした胎盤を加えて煮詰めるレシピ。

刺身の時は全くレバーっぽくなかったのに、
煮付けにすると鶏レバーの煮物そっくりになるから不思議です。

有機玄米を炒って柔らかく炊いてくれたので、
ごはんに煮付けをのっけて、はふはふモグモグ・・・止まらない〜

結局、作ってくれた煮付けはその日のうちに全部食べてしまいました。
思いがけず、胎盤をまるごと食べきったのです。


お腹がすいて何でも食べたい、という状況ではないのに
胎盤を食べると、何だか身体の奥から
「これだー!」という感覚が突き上げてきて、
どんどん食べ進んでしまったのですよ・・・。不思議です。

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(お宮参りには義実家のみなさんも来てくれた)


◆胎盤の味を振り返って

胎盤は、生でも煮付けでも、すっごく美味しかったです。

食品添加物を身体に入れない、薬を飲まないなど
日頃の生活が良かったんだろうなぁ。

胎盤はいわば、自分の血肉なので、どんなお肉やお魚よりも
ずっとずっと、身体にフィットするんでしょうね。

産後は貧血もなく、おまけに、これまでで一番回復が早かった!

胎盤を丸ごと食べた、その栄養価だけでなく
母体が「胎盤を食べたぞ!回復するぞ!」と動物スイッチが入り、
生命力が高まったからじゃないかなぁ〜、と思っています。


産後3日目に義実家からカツオの刺身をいただいたのですが
こちらは食べた途端に胃が気持ち悪くなり、
頑張って食べたらお腹を下してしまいました。
生魚はいらん!って身体が主張するのを感じたことでした・・・

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(ベビードレスを紛失して息子は肌着!娘たちは義姉にいただいたお揃いワンピ)


自分の胎盤なんて、
一生にそう何度も食べられるものではありません。

また出産する機会に恵まれたら、再び胎盤を食べたいと思います♪

あんな血のかたまりみたいなものを果敢にも調理してくれた夫、
本当に本当にありがとう!!!ごちそうさまでした!


お産の考察: お産にじっくり向き合う お産について思うこと
今回の出産顛末シリーズ: 出産顛末 〜助走〜 出産顛末 〜自宅出産のために準備したこと〜 出産顛末 〜お産前編〜 出産顛末 〜お産後編〜 出産顛末 〜産後〜 胎盤を食べる 〜レシピと感想〜 産後の余談 〜後腹(アトバラ)の苦しみ〜


★後日追記★
この記事を書いてからおよそ2年半後、4人目を自宅で出産しました。
胎盤が長時間出なかった体験を記録しているので、リンクを貼りますね。

⇒ プライベート出産記(3)胎盤が19時間以上出てこない



* * * お知らせ * * *

笑顔がとっても優しく、素敵なみたらいさん。
彼女に会いに行くというだけでも、子供たちは大喜び。

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ハッピーなニワトリに会いに行こう!


ホームスクールや家庭保育をしているみなさま、
ぜひいらしてくださいね〜。



* * * まかない日記 * * *

つくば自然育児の会のお友達5名にお世話になった、
産後1ヶ月のおかずサポート。

お願いした条件は「添加物なし」「乳製品なし」の2つだけ。

安心な手作りの家庭の味を、週に3回かそれ以上
自宅まで届けてもらって、本当に助かりました!

・高野豆腐の揚げ煮  ・サバ味噌
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高野豆腐は水で戻して絞り、煮汁に浸してまた絞って、油で揚げたあとに煮汁に戻すのだそうです。いつもの高野豆腐がとびっきりのごちそうメニューに!! これは作らねば〜〜

・小松菜とささみのお浸し
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みんな、お肉を使うにしても、脂こくない部位を選ぶなど、色々とありがたいメニュー構成で、嬉しい&美味しい日々でした〜。
K子ちゃん、ありがとう!!また料理教えてね!

5名のおかずの紹介は以上です^^
次回からはまた雑草屋の地味なまかない日記に戻りまーす。


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posted by miya at 17:43| Comment(4) | 妊娠・出産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月20日

出産顛末 〜産後〜

日が経てば経つほど忘れていきます・・・(汗)
自宅出産の直後はどんな風だったかも記録しておきます。

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【産後の処置】

「子宮内に何か残っていたら、手でかき出す必要があるから」
と事前に聞いていて、前回のお産で死ぬ思いをした処置だから
それが本当に恐ろしかった。


妊娠中なるべくよく働いて、健康に、余計なものを食べすぎず・・・
という、理想的な自然派妊婦だったらツルンと綺麗に産みきって、
何か子宮に半端に残るってこともないんだろうな〜、と思っていたのに。

実際の妊娠生活はといえば、
毎日雑巾がけをするでもなく、畑仕事に出るでもなく
動物失格級の運動不足だったから、
お産もツルンといけないかも、と心配していた。


実際の産後は、先生がパパパッとあちこち確認して
「うん、何も残ってないわね!大丈夫!」と言ってくれたので
「あぁ、痛い処置がなくてよかったーー!!」と心底安堵したのだった。

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【会陰の傷】

ちなみに、会陰が裂けないようにゆっくり産んだ結果は・・・
やっぱり少し裂けた(涙)。

私は一人目のときに総合病院でスッパリとハサミで切られている。

そうすると厚みのある傷跡になるのでどうしても引き攣れてしまい
二人目以降を自然なお産にしても、裂けやすいのだそう。
(これはに書いてあったことで、本当に納得。無念〜)

傷口は縫合かなー、前回は麻酔して縫われたんだよなー
と思っていたら、なんと先生、縫わずにクリップでとめた!!

「傷が浅いから縫わなくていいわよ^^」 へぇぇー
じゃあ、ゆっくり産む作戦も無駄ではなかったということか。


自分の股間なので全く見えなかったけど、
先端にギザギザがついた小さめのクリップ2個で
傷口をガブリ!とくわえているらしかった。
(お世話してくれた夫が「ひぃぃ」と言うほど痛そうな見た目らしい)

しかし、動くと産褥パットにクリップが時々ひっかかって痛い。
縫われるのとどっちがいいのか、産後の日々で悶々と考えることになる。

※後日追記:4人目の出産時に専門家に聞きました!
あぐらをかかない、正座で過ごす、血で治す。
などなど詳しくメモしています〜
⇒ プライベート出産記(4)医療的Q&Aと実践したこと


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【産まれた赤ちゃんへの処置】

私は主に横たわっていたので直接は見ていないけれど、
産まれた当日の息子に対しては

・沐浴なし (羊水をよく拭いて服を着せてくれた)
・K2シロップの即日投与なし (確か3日目に1回だけ投与)
・体重以外の測定なし (翌日落ち着いた頃に計測)

で、母子のペースを尊重してくれるスケジュール感覚が
とっても助産師さんらしくって、嬉しかった。

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私たちはもともと、まだ母乳も飲んでない赤ちゃんに
お砂糖と添加物たっぷりのK2シロップをいきなり投与されるのには
どうしても抵抗があったし、疑問視もしていた。

だから、生後3日目で、しかも1回だけ、という投与は
非常にありがたかった。
(次女のときは入院中に数回、さらに退院後に家庭で8回飲ませるよう
 箱ごとK2シロップを渡されたのだった。飲ませなかったけど)

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また、産婆さんは昔から、出生直後の赤ちゃんを
しばらくそのままにしておくという。
すると一度に胎便(カニババ)をどっさり出すのだそうだ。

逆に、沐浴だの身長だの頭位だのと赤ちゃんをいじくり回すと
赤ちゃんのペースが乱され、胎便はちょびちょびと長く出るはめになる。

今回は初めて、我が子が大量の胎便を出したのを見れた。
おぉーこれが“ カニババどっさり ”ってやつか! と感慨深かった。
息子もさぞ気持ち良かったことだろう。

(そして即座にホーローおまるで気持ちよく放尿。
 詳しくは ⇒ おむつなし育児(新生児〜生後1ヶ月)


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【主治医と患者の関係】

長女のお産なんて、総合病院で担当の先生がいなくて、
別の初対面の先生が出産を担当することになったのだけど
会陰をハサミで切るときと、産後に会陰を縫うときの
たった2回しか登場しなかったから(他はほぼ助産師さんの仕事)、
顔も名前も性別もサッパリ思い出せない。 なんじゃそりゃ。


今回、助産院の先生の熟練の技、豊富な知識には
妊婦健診のたびに感心させられっぱなしだったし、
家族ぐるみでお産に向けて先生と交流を深め、
子ども達もたいそう可愛がっていただいた。

主治医の先生が患者の子どもたちを膝に抱いたり、
診察道具に触らせてくれたり、頭を洗ってくれたり、
ちびっこに合わせてひとしきりお喋りしたりするなんて。

今の日本のお産において、
こんなに先生と信頼関係で結ばれるなんて、感激だ。

特に仲良しになった次女は、いつか助産師になるかもしれない。
先生が100歳まで長生きしてくれたら、弟子入りしよう。
(白井先生、長生きしてくださいね!)

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茨城に、もっと、お産を扱う助産所が増えますように。
つくば市には1つくらい、できますように。

頼むよ、未来都市つくば!
医療のベクトルは1つじゃない!


自宅出産という素晴らしい体験ができたこと、
そして愛情溢れる先生に出会えたこと。
心から感謝しています。ありがとうございました!

そして、第二子・第三子と、
自宅で男一人で取り上げてくれた夫。
何から何まで、ありがとう〜!お疲れ様でした!


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長くなった出産顛末シリーズは、これでおしまい!
お付き合いくださり、ありがとうございました^^

黄疸のこと、胎盤のこと、産後の生活のことなどは
またぼちぼち、折を見て書いていこうと思います。
では〜


お産の考察: お産にじっくり向き合う お産について思うこと
今回の出産顛末シリーズ: 出産顛末 〜助走〜 出産顛末 〜自宅出産のために準備したこと〜 出産顛末 〜お産前編〜 出産顛末 〜お産後編〜 出産顛末 〜産後〜

その後、いろいろ書きました!! ⇒
胎盤を食べる 〜レシピと感想〜 産後の余談 〜後腹(アトバラ)の苦しみ〜




* * * お知らせ * * *

身体を思いっきり動かしたいなぁ、という方、
自然と触れ合ってないなぁ、という方。

自然農の田畑にいらしてください。
日帰りでも泊まりでも。お待ちしております^^

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自然農の農作業体験 「LONOF(ロノフ)」やってます。
いつでも大歓迎!




* * * まかない日記 * * *

産後は入院するわけでもないので、
出産直後から夫の完全看護状態・・・

1ヶ月間、おかずを届けてくれた
育児の会のお友達には本当に感謝です。
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・アジの干物春巻(アジの干物、もやし、ニラ)
・茄子のめんつゆ煮
・南瓜のオーブン焼き

ナスの煮たのはみんな大好きだし、
南瓜は2歳の次女がやみつきになるし、
揚げ物なんて、しかも春巻きなんて、
まさに疲労困憊の夫へのご褒美メニュー!!

春巻きは干物のアクセントが新鮮で、感動。
このあとリピートしました^^ Aちゃん、ありがとう〜!


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posted by miya at 22:45| Comment(0) | 妊娠・出産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月11日

出産顛末 〜お産後編〜

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【破水と、ゆっくり産むぞ作戦】

01:55 破水
袋ごと産まれてきた次女のときは、破水も当然なかったけれど、
今回は足元に「バシャ!」という音とともに生温かい水がかかった。

おぉーーこれが破水かぁ〜とちょっと嬉しく感じつつ
陣痛の合間に必死で考えを巡らせる。

そうだ、今回は少しでも時間をかけて産みたい・・・
会陰が裂けないように、裂けないように・・・

そこで私は、“ 重力に逆らう作戦 ”に出た。
これは参考書籍「分娩台よ、さようなら」にあった方法。

お産をゆっくり進めるために、四つん這いで頭を低く、
腰を高くあげて、赤ちゃんがゆっくり出てくるようにするのだ。
(逆に、お産の進行が遅い人は“立ち産”など、重力を利用するらしい)

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しがみついていたソファから上体を床へと移動する。

めっちゃ痛い。
めっちゃ痛い。
うぉぉめっちゃ痛い。

時間をかける=お産の痛みが長引く、という事実にちょっと後悔する。
(何せ、前回は15分で産んだからね)


このとき頭にこだま(絶叫)していたフレーズが面白くて、
「えらい?」「ほめて!」の2つが脳内を駆け巡っていた。

「学さーん、こんなに痛いのに頑張ってるよ〜、
 えらい!?えらいよね?? ほめてー!!」
と言いたかったらしい。

もう、褒めてもらわないと報われない!ってくらい痛かったから。
でも後で振り返るとちょっと笑えるなぁ。

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(ほめてほめて!)


夫は寝ている次女を起こし、お産を見せてあげようとしたのだけど、
私が痛い痛いと大声で苦しんでいるのを見て心配してみたり、
リビングをうろちょろしてみたりで・・・

2歳児にはまだちょっと無理かなぁ、とちらっと思った。


そして。

ぐぐぐぐぐーっと頭がせり出してきて、
私の股間からずばーん!と赤ちゃんの頭が飛び出たところで、

「イヤッ!イヤァァァーーー!!」と恐怖のどん底に(笑)。
そうね、予備知識なかったらめっちゃ怖いわな。

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(「あたたん、おたーちゃんのおちりから、でたねぇー!」)


頭だけ出た状態の赤ちゃん。
夫は先生から予め教わっていた通り、
仰向けの顔の鼻と口もとを、タオルでそっと拭った(らしい)。

火の球が出たような痛みのあと、私も小休止。
頭さえ出たら後はもう、流れに乗ればいいだけの気楽さがあった。


【男の子がコンニチハ】

02:17 誕生
くるぅり、と向きを少し変えながら、
赤ちゃんは上手に外に出てきたそうだ。

産んだあとのへその緒がどんどん出ていく感じって
魚の内臓出すときの感じにすごく似てるなぁ、
と妙な連想ができるくらい、痛みはおさまっていた。

それがほんの1〜2秒のことで、
ぬるーん(胴体)、にゅるにゅるーん(へその緒)、
あ〜スッキリ! と思った瞬間、元気な産声が響いた。


ここからは夫が大忙し。

バスタオルで赤ちゃんの身体の羊水を拭いて、
私が横たわれるように他のバスタオルを敷いて、
胸に赤ちゃんをのせてあげて、
まだ泣いている次女をなだめて・・・

私は、素肌で抱いた赤ちゃんを両腕で包み、
そのむくんだ顔を眺めていた。

 やぁ、やっと出てきたねぇー。
 (このとき夫が「男の子だよ!」と言ってくれたらしいが覚えてない)

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陣痛から誕生まで、52分。
次女の15分に比べたら、時間をかけて産めたと言える。


【二人の産婆さん到着】

そうこうしているうちに先生方がほぼ同時に到着。

守谷市から、守谷助産院の白井先生。
結城市から、佐藤助産院の佐藤先生。

予定外に二人も揃っているから、テキパキ分担、早い早い。


息子の世話は結城の佐藤先生が、
私の後産は守谷の白井先生が面倒を見て下さった。

よく覚えていないけど、
手で子宮底を押す?さする?ようにして手伝ってくれて、
おかげで比較的、楽に胎盤を産めたように思う。痛かったけど。

子宮の収縮を促す(=出血を早く止める)という
輪状(りんじょう)マッサージもしてもらった。
その前から夫にもしてもらったかもしれないけど、よく覚えていない。

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(大胆にふすまを取り外し、リビングと寝室をめいっぱい使った)


胎盤は重さを量ったあと、へその緒を切ってから
夫の手に渡って冷蔵庫のチルドルームへ。

へその緒を切る瞬間、佐藤先生が
「写真撮りますか?」と訊いてくれたけど
家の中はめちゃくちゃで、夫もカメラを何度も見失っていたため
特に感動的なシーンとなるでもなく、ギシギシと切ってもらった。


このへんから私はすっかり気が抜けて、記憶があやふや。
専門家がいたら安心、と緩んだのだろう。

 あぁ良かった、あー良かった・・・
 産まれたよ、痛いのも終わったよ、がんばったねぇ・・・。

自分となのか、息子となのかよくわからないけど
そんな言葉が頭にボワ〜ンと浮かんでいた。

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長女は秋田に遊びに行っていて留守だったけど、
夫と次女と私の三人でお産を迎えられて、
元気な赤ちゃんが産まれてきてくれた。

さらに今回は(産んだ直後に)先生が来てくれた。
どちらも本当にありがたいことだった。


夫に加えて、二人の先生まで揃って
出産直後から、至れり尽くせりのお世話をしていただいた、
そんな産後のことはまた次回・・・。

長い話にお付き合いくださり、ありがとうございます。
あと1回で出産顛末シリーズ、完結します^^


お産の考察: お産にじっくり向き合う お産について思うこと
今回の出産顛末シリーズ: 出産顛末 〜助走〜 出産顛末 〜自宅出産のために準備したこと〜 出産顛末 〜お産前編〜 出産顛末 〜お産後編〜 出産顛末 〜産後〜 胎盤を食べる 〜レシピと感想〜 産後の余談 〜後腹(アトバラ)の苦しみ〜




* * * お知らせ * * *

畑のジャガイモがじっと収穫を待っています。
待っている間にネズミに食べ尽くされそうです(涙)。

日帰りLONOFerさん、大募集ですーー!
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自然農の農作業体験 「LONOF(ロノフ)」やってます。
いつでも大歓迎!




* * * まかない日記 * * *

産後1ヶ月間は、つくば自然育児の会のお仲間にお願いして
週に3日ほど、おかずを届けてもらっていました^^

これが最初のおかず。 めくるめく美食の日々のはじまり〜♪
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・じゃがいも焼き
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・ひじきといろいろ煮
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ずっと家事を担ってくれていた夫、疲労困憊だったので
「違う味のおかずーー♪」と身悶えして大喜び。

安心な材料で、家庭的なメニューで、子どももたっぷり食べられる味付けのおかずってなかなか買えないから、本当に助かりました!

K美ちゃん、ありがとう〜!

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posted by miya at 23:14| Comment(0) | 妊娠・出産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする