帰り道では、途中で見かけた遺跡に立ち寄った。
(夫はひそかに、ここに寄ろうと決めて
この道を通ったらしい。)
その遺跡は、払田柵跡(ほったのさくあと)。
平安時代の城柵遺跡だそう。
復元された外柵南門をくぐる際、特に感心したのは
柵などの材木の仕上げ面に、きちんと中世の加工を再現してあるところ。
これは恐らく、釿(ちょうな)という古代からの道具で作る、
名栗面(なぐりめん)という表面の仕上げ方。
木工マニア、田舎暮らしマニアとしては
こうした仕上げをした材にこんな場所でお目にかかれて感激。
何より、復元に関わった人々のポリシーを感じた。
広大な丘陵地をそのまま使ったという払田柵跡。
だだっ広い草原になっている史跡内で
強い風を全身で楽しむ長女。
なんとまだまだ発掘は続いていて、
黙々と作業にかかる工務店の方々。
外郭南門の柱跡は、発掘した柱も結構な割合で再現に使われていた。
この太さ!
石段を登りきると政庁跡が複数立ち並び、
それ以外はほとんどが芝生の丘となっていた。
建物跡や復元された建物にひとつひとつ立ち寄り、
夫がわかりやすく長女に平安の頃を伝えていく。
全部回り終えると、あとは丘を下って戻るのみ。
「さー転がって!」と無茶ぶりする夫の声に
「ひえええぇ〜」と歓声をあげながら転がってゆく長女。
よく鍛えたもんだね。
どんどん転がるよ。
最後に大きい丘に出た!
さ〜転がれ〜ぃ!
これって、「12歳までにしておくべき50のこと」の
冒険家 Adventurer
2. ものすごく大きい丘を転げ落ちる Roll down a really big hill
ってやつだね?なかなかの快感だねぇ。
大笑いしながらどんどん転がってくる娘。
舌噛まないようにねー。
「俺さ、遊具いっぱいの公園とかほんと嫌だなーと思って。
子ども連れてくんなら、なーんもない原っぱがいい。」
娘を見ながら、夫が呟く。
勢いづいた娘は、「車のとこまでずっと裸足でいく!」と張り切って
砂利道も「イテテテテ」と騒ぎながら小走りに駆け抜ける。
あまりにも強い風に、くるくる舞い始めた。
風に背中を押してもらって、「進む〜進む〜♪」
これが、芝生じゃなくて、定期的に刈ってはいるけど
自然の雑草だらけっていう原っぱだったら、最高だね。
中世ではこの地面は、何に覆われていたんだろうね。
芝生じゃないことは確か。
それも突き詰めて再現するような史跡、あるのかなぁ。
でも、除草剤を使ってなくて良かったよね。
遺跡、シンプルで素晴らしかったね。
こういう所って、復元する人のポリシーが左右するよね。
ここに来れて良かったね。
夫婦でそんな会話をしながら、史跡を出た。
* * * お知らせ * * *
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では、また!
ラベル:おもちゃ・遊具