前回の干し柿の記事でちらっと書いた、
「柿酢」の作り方をまとめました。
きっかけは、つくば時代のホームスクール仲間で
自宅出産の大先輩でもあるOさんの
「柿をほっとくだけだから〜、
すごい簡単だよ〜!」 という言葉。
やってみて、1度は大失敗したものの
コツを掴んでからは大らかに、
気楽に作れるようになりました。
■柿酢を仕込む
柿酢の材料は、「熟した柿」。
たったそれだけ!
渋柿、甘柿、どちらでも作れます。
歯ごたえのある柿が好きな人は、
熟してしまった柿を持て余すことも多いとか。
そんなときもぜひ、気楽に柿酢を作ってみてください^^
採ってきた柿は、ヘタを下にして箱などに並べておくと
何日もかけて、次第に追熟してきます。
熟し具合を見てオーディション。
選ばれし熟し柿だけを、柿酢に加工します。
柿の表面に見えることのある、
白い粉っぽいのが酵母なのだとか。
見えなくても酵母はついてますけどね、
なるべく洗わないのがいいそうです。
(左はまだまだ熟し足りない柿、右はしっかり熟して甘くなった柿)
柿はヘタのところを取り除いて、
ヘタ付近が黒ずんで悪くなっている場合は
そこもゴボッと取り出して、いい部分だけにします。
皮や種はそのまんま。
ヘタを取った熟し柿を容器に詰めていくだけ。
容器はあらかじめ綺麗にしておきます。
食品用エタノールできっちり除菌してもいいですし、
石鹸や洗剤なしで暮らしている場合は
菌の状態が安定しているので、
容器が綺麗ならそれで平気だったりします。
柿を潰します。
タプタプと果汁があふれるような、
柔らかい熟し柿であれば、
自重で潰れていくのでそのままでも構いません。
汁が飛び散ると服が柿渋で黒ずんだシミになるので
そーっと、優しく潰すよう、ご注意ください。
■柿酢が呼吸できるように保管
容器の柿がぺっとり潰れたら、
またはみっちりと平らになったら、
発酵を妨げない環境を作ってあげます。
まず、容器を晒し布でフタします。
我が家では古おしめを綺麗に洗ったものを使っています。
程良くくたびれていて呼吸に良く、
でも何重かにすると厚みが頼もしくて、いいんです〜。
隙間があくとコバエが入って大変(!)なことになるので
容器の外側に多めに垂らして、大きなゴムや紐でしっかり縛ります。
ここで、布の厚みにこだわりが!
発酵途中の匂いがちょっと・・・
匂いが・・・
ニオイます・・・><;
晒し1枚だけでフタをしていた数年前は、
そりゃあもう、、、(苦笑)
ですので、ニオイをある程度閉じ込めてくれるよう、
「呼吸はできるけど厚みがある」
というのがいいようです。
上の写真では、古い晒し(おしめ)を折り畳んで4枚重ねになっています。
そこに更に、ホコリよけの布をかぶせます。
手入れのときはこの布をそっと外して叩いて、
気持ちよく柿酢のお世話ができます。
この布も含めて、晒し4枚重ね+タオル1枚分の厚みがあり
柿酢の発酵臭はずいぶん少ないように感じます。
布でフタをした柿酢の容器は、
うちでは台所のスチールラックの、奥の方に置いています。
温度変化が少なく、直射日光があたらないのはもちろんのこと、
通気がよく、空気がこもらないのが良いように感じます。
■柿酢の様子をチェック
1日1回はゴムベラや木のスプーンでかき混ぜて様子を見る、
と言われますが、それは仕込んでから2〜3日目までで充分。
プツプツと泡が出始め、次第にアルコール発酵が始まってくると
3〜5日に1回でも大丈夫です(そこは自己責任で)。
さらにアルコールから酢へと変化していき、
半月もすると強いお酢の香りがしてきます。
まれに白い膜(産膜酵母)が作られることがあります。
悪者ではないので、即座に全体に混ぜ込むのがいいと思います。
産膜酵母を放っておきすぎるとさすがに味に影響するので、
心配な人はちょこちょこチェックがおすすめです。
■熟した柿があったら追加
柿の実は、種類によって
採れる時期、熟すまでの日数がまちまち。
空気の乾燥度合いにも左右される気がします。
11月下旬に8個で仕込んだ柿酢に対して
12月下旬に1度、6個の熟し柿を追加しました。
更に、年が明けて1月下旬に、さらに7個を追加。
晩秋に採ってきて、真冬までかかって、やっと追熟できた柿。
ずっと室内に置いてあったので、ホコリをさっと洗って、
外で乾かしつつ、洗い流してしまった分の酵母を取り戻してみました。
(酵母は自然界に、空気中に、たくさんいるので
例えば米糀を作るとき、種麹を使わずに竹林などで
コウジカビが降ってくるのを待つやり方もあるのだそうです)
そして、仕込みから2ヶ月経った柿酢に、
2回目、最後の柿追加。
柿のヘタをそーっと外して・・・
実がいっぱい取れちゃったけど、
ヤギのおやつにあげようね。
子どもがどんどん増えてきた!
優しくヘタを取って、そーっと容器に入れてね。
学校に行くようになってから、季節の色んな手仕事をやりそびれがちな長女。
ちょうど休日で、柿酢作りの最後に加われて良かったな。
はい、無事にすべての熟し柿が容器に入りました。
木のスプーンで潰していきます。(すりこ木でもいいです)
公平に、交替しながら、潰してもらいました。
大盛り上がり。
■再び、呼吸ができるようにして保管
また発酵が始まるので、
これまで通り、布をかけてあげます。
4重に畳んだ古い晒し布(おしめ)に・・・
大きな輪ゴムできっちり、隙間なく。
ホコリよけのタオルをかけて、おしまい!
■柿酢を濾して保管
1〜2ヶ月もすると、酢の状態が安定してきます。
木のスプーンで全体をよくかき混ぜ、味見をして
ちゃんと酢の味がすることを確認できたら、固形物を濾します。
ドロドロした液状の柿酢。
これを真面目に濾そうとすると
ちょっと時間や手間がかかります。
具体的には、
絞り袋を作って絞るのがいいようです。
手拭いや晒し布を返し縫いなどで丈夫な袋状に縫い、
ジャム状の柿酢を入れて、ヘラで押すように絞る・・・
でも!!!
柿酢にサラサラを求めない私は、
やりません^^;
多少のとろみがあるほうが、
ドレッシングや和え物に便利ですから。
ものは考えよう、捉えようだと思うのです!
ですので簡単に、目の粗いザルで種だけ取り除いて
ドロッとしたまま、柿酢を使うことにしています。
特にオリーブオイルやナッツとの相性がいいんですよ〜〜
サラダの味わいにぐっと深みが出ます。
市販のお酢のような、ツーンとした刺激がないため
まろやかに仕上げたい酢の物、
子どもに食べてほしい和え物なんかにもおすすめ。
今まではせいぜい壺に半分くらいしか作っておらず
1年以内に使い切ってしまいます。
濾した後も発酵は続いているので、
引き続き呼吸ができる状態で保管しておくのがいいそう。
1年寝かすとさらに熟成して美味しくなる、
5年寝かすと黄金の酢になる・・・
といった話を見聞きするので、次の秋こそは!
本格的にたっぷりの柿酢を作りたいものです。
「発酵」関連記事:はじめての沢庵作り 米から大豆から、の味噌作り
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夫がまたまたBlogに想いを綴っています。
果てしない開発、終わりなき経済活動を横目に、
ハチドリのひとしずくを。
⇒クリキンディ
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実はチーズが大好きな私。
乳製品アレルギーの次女とも一緒に楽しめる、
ヴィーガンチーズケーキを作りました。
前日から、大子町の自然派りんご園のりんごをゆっくり煮て。
大豆ヨーグルト(市販)もちゃーんと水切りして。
絹豆腐もしっかり下茹でして、重石をして水切りして。
お砂糖とは距離を取りたいと思うようになり、
チーズケーキ本体の甘みは甘酒、はちみつなど。りんごも敷き詰めています。
上のクランブルは限界まで甘みを減らす実験として、
レシピで30gのところ、6gだけきび砂糖を入れましたが
そういえばクリスマスにはハチミツで作れたんだった〜。うっかりしたなぁ。
お砂糖のいらない、シンプルな焼きっぱなしのおやつ。
ときどき、ちょっと手間をかけた、材料多めの本格スイーツ。
元気なときは、料理本を見て、きっちり美味しさ優先。
しんどいときは、適当に作って、気楽さ優先。
どっちでもいいんです。
「私は私を幸せにすることができる」。 うむ!