◆基本のスギナペースト
乾燥粉末を作り置き、というのも憧れますが
なかなか手が回りそうになく、乾燥不足でカビても悲しいので
今年は「スギナを生のまま使う」ルール。
4人目の乳児のお世話でどうもヘトヘト気味な私、
包丁もまな板も使わず気楽にいっぱい作りたいから、
今までずっと使わなかったミキサーにお世話になることにしました。
【基本のスギナペーストの作り方】
1.春、ぐんぐん生えてくるスギナを摘む。(もちろん除草剤等の心配がない場所で!)
春先〜梅雨頃まではみずみずしく柔らかいので、そのままミキサーにかけやすい。
手でつまんでプチッとちぎれる程度の、筋張っていない部分を摘む。
ボウルにもりっと摘んできたら、大きなゴミ、土の詰まったはかま等を取り除く。
2.スギナをザルに入れ、ボウルに入れて水を張り、振り洗いする。
数回水を替えて洗い、汚れがなくなったら水気を切る。
※ザルに入れることでスギナの葉が流出しにくく、扱いやすいです。
ザルのふちが水面から出ているよう気をつけてください。
3.ミキサーにスギナを9分目まで詰め、スギナのかさの半分まで水を注ぐ。
数回に分けて攪拌し、全体がスムーズに回ってどろどろになったらペーストの完成。
※フタの空気穴から少し飛び散るので、軽く手をかぶせて回します。
上の写真のボウルは、ベーグルに使ったあとの残りのようです。
冷蔵庫があれば、余りを小分け冷凍しても便利ですね。
で、本題のスギナベーグルについて。
◆「スギナベーグル」のレシピ
このレシピは2ラウンド分です。
初めてのときや多すぎるときは、半分(6個分)にしてください。
【スギナベーグルの材料】(12個分)
・地粉 470g
・小麦ふすま 30g ※地粉440g+全粒粉60gの配合でも。
・イースト 8g
・スギナペースト 330g
・油 20g ※湯洗いなたね油、太白ごま油などさっぱりしたもので。
・白すりごま 20g〜 お好み量
・塩 8g
【作り方】
1.ボウルに地粉と小麦ふすま、イーストを入れ、スプーンでよく混ぜておく。
2.1の中央を窪ませてスギナペースト、油を量り入れ、同様に素早く混ぜる。
3.粉気がなくなってまとまってきたら手で数回こね、
均質になったら白すりごまを加え、さらに数回こねる。
4.ボウルにフタをするなど、乾燥しないようにして15分おく。
5.塩を少し高いところからパラパラと加え、全体にゆきわたるよう優しく数回こねる。
表面がなめらかになったらこね終わり。
6.生地を取り出してスケッパーで半分にする。
半分の生地を6分割して丸め直し、手で平たく伸ばす。
※残り半分は乾燥しないように保管しておく。
7.端からきつめに巻いて手のひらで転がしながら太さを均一にし、
両端を軽くつぶしてからくるりと輪にして端を閉じる。
8.オーブンシートに並べて室温で約40分〜1時間、
生地が1.2倍の大きさになるまで発酵させる。
乾燥が気になるときは触れないようにビニールやラップをかけてください。
発酵後はちょっとふっくら。
9.オーブンを200℃に予熱開始。平たい鍋などに水1リットルを入れ、
蜂蜜大さじ1(分量外、きび砂糖などでも可)を加えたお湯を沸かす。
10.予熱完了後にベーグルの生地をそっと鍋に入れ、両面を30秒ずつゆでる。
ゆでるときは静かにゆらぐ程度の火加減で、ぐらぐらさせない。
穴の空いたフライ返しでそっと返し、オーブンシートをしいた天板に取り出す。
11.200℃のオーブンで約15分焼く。
焼いている間に、残り半分の生地についても手順6〜11を繰り返す。
ツヤッとパリッと焼けました^^
この日はこのレシピで3回、つまり6ラウンド(36個)焼きました。
人数多いし、私は授乳中でとにかくお腹が空くので、2日でなくなりました。
むちむちぷりぷり、栄養価満点のスギナベーグル。
スギナの素晴らしい薬効についてはご紹介しきれないので
ぜひ『家庭でできる 自然療法』(東城百合子 著)をお読みいただければと思います。
むぎゅっと詰まった仕上がりですが、ふんわり食感のベーグルにするなら
こね終わったとき(分割成形の前)に冷蔵庫の野菜室でひと晩寝かせるといいようです。
この春ずっと生スギナを使ってきた印象では、どうも繊維の保水力がとても高いようで・・・
パンもスイーツも、みっちり・もっちりとした仕上がりになります。
子ども達3人とも、大喜びで食べてくれました。夫もかなり気に入っております^^
◆スギナ&ヨモギのパンケーキ各種
ベーグルはさておき、普段のスイーツには
「スギナ&ヨモギ」の組み合わせでペーストを作っています。
ヨモギの良い香りに、スギナの抹茶風味が加わって、お互いを高め合うといいますか、
それぞれがいい部分を引き出し合い、補い合ってくれるんです。
何より、スギナが入ると不思議なことに、ほんのり「甘み」が増すんです!!
生のヨモギだけだと特有の渋さが前面に出るのに、
スギナとヨモギを半々か、スギナを多めにして作ると
お砂糖などの甘み材料ゼロでもほわーんと甘くて、滋味深〜い仕上がりに。
ふだん作っているパンケーキやマフィンなどの生地に
まずは水分の代わりにスギナ&ヨモギペーストを流し込み、
あとは様子を見て水や豆乳を足すだけなんですが、美味しいですよ。
【野草パンケーキのレシピ】(4〜5人分)
・地粉 400g(1割は全粒粉やふすまでも)
・白すりごま お好み量
・片栗粉 大4
・塩 4つまみ
・ベーキングパウダー 小4
・スギナ&ヨモギペースト ミキサー1回分から適当に
※小麦やごま、野草の旨み・甘みを噛み締める、お砂糖なしのレシピです。
もっと甘くしたい場合は適宜、お好みの甘いものを足してください^^;
粉類を全てボウルに入れ、泡立て器でよくよくかき混ぜたところに
スギナペーストを適っっ当〜に加える、だけ(汗)。
しかもミキサーのすすぎ掃除も兼ね、使った後のミキサーに水を少量入れてひと回しし、
その洗った水(うすーい野草ジュース状態)も加えています。もったいないですから。
白すりごまはスギナとの相性抜群! コクと香ばしさをプラスしてくれます。
生地の様子を見ながら、水を足したり粉を足したり調整すれば、
抹茶に似た風味の、スギナスイーツの出来上がり〜。
色も、ヨモギだけのときより鮮やかな緑が出て、嬉しい。
コロナ休校のおかげで、長女はスギナスイーツを研究しまくり・・・
スギナの生態、おやつ算数、レシピの工夫などなど、自主学習にいっぱい役立てていました。
タコ焼き器で焼くのもお気に入り。
オーブン、フライパン、たこ焼き器、ホットサンドメーカーなどなど
焼き方ごとにメリット・デメリットまで比較して表にしたようです。
もっっ ち〜り 弾力がたまりません。
◆スギナのあんこロール
スギナペーストに水を加え、地粉を少しずつふるいながら溶かし、
とろっとしたら塩をひとつまみ。
フライパンでうすくしっとり焼き上げて・・・
ちょうど炊いてあった我が家の小豆を
甘酒と塩少々と合わせてあんこに仕立て、巻き巻き。
和菓子風のおやつに歓声があがりました♪ うっふっふ。
生のスギナはその保水力ゆえに、
もっちり・しっとり系は得意なんですが
ザクザク・ホロホロはちょっと難しいようです。
パン、パンケーキのほかは
マフィン、シフォンケーキ、パウンドケーキ、
もしかしたらフィナンシェもギリギリいけるかな?
スギナを乾燥させて粉末にすると、もっともっと活用範囲が増えると思うので
いつか余裕ができたら、試してみたいなぁ〜。
今日もマニアックな記事にお付き合いくださり、ありがとうございました^^;
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塩だけでシンプルに味付けしました。
甘くて美味しかったです。また採ってきてもらおう♪
ごちそうさまでした!