2020年04月01日

重ね煮さえあれば

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暖冬だと思っていたら、3月29日はすごい雪になりました。
大子に移住してきて初めての大雪。

ズズズー、ドン!バン!ドォォ!
屋根から雪のかたまりがなだれ落ちる音が平屋に響き渡り、
私は生まれて初めて聞く音にビクビク。いや〜迫力満点でした><;

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さて本題。

この冬はひたすら大鍋で「重ね煮」を作ってきました。

後追いの激しい次男坊を世話する日々のなかで
栄養満点、使い回しのきく「重ね煮」にはとても助けられたので、
写真とともにご紹介したいと思います。

ーーー 目次 ーーーーーーーーーーーーー

■ 一度台所に立つだけで、何日もラク
■ 「重ね煮」の基本
■ 「デトックス・ベジスープ」も便利
■ とにかくメモどおりに、あるものをどんどん
■ 野菜のうまみと塩だけで
■ 定番のお味噌汁も
■ ポタージュやポトフ風も
■ 具だくさんだから、おかずに麺に、アレンジ自在

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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■ 一度台所に立つだけで、何日もラク

数種類の食材をどんどん切ってお鍋に敷き詰めるだけの「重ね煮」。

うちは大きい蒸し器の下段を使ってどぉーんと作って、
だいたい4〜5日は楽をさせてもらっています。

お鍋は大きければ何でもいいんでしょうけど、
今年は薪ストーブを使っていて、薪も自転車操業で貴重なため
なるべく熱効率が高い(すぐ温まる)お鍋を使うことが増えました。

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すぐ作りたいときや薪が少ないときは
熱しやすい、底が平たい、薄い鍋がいいんですよ〜

時間のあるときは土鍋でコトコトも素敵ですけどね。

量が多ければ多いほどいいので、
次の冬までには、ステンレスの寸胴鍋を手に入れたいです^^;


エネルギーがもったいないから、食べる分だけを小鍋に移し、
食事前にあたためて、折々の味付けで楽しみます。

秋や春は、大鍋も2〜3日に1回くらいで火を入れますが
冬は寒い寒い台所に置いておけば、4日は大丈夫でした。

ほとんど水を入れずに作ればそれだけ長持ちするようです。
冷蔵庫を使うご家庭では、鍋ごと冷蔵庫に入れれば安心ですね。

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■ 「重ね煮」の基本

探せばいろいろな「重ね煮」レシピ本があるようですが、
私は身体を壊した際、今の夫が紹介してくれた
こちらの本を基準に作ってきました。
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わらのごはん

船越 康弘・船越 かおり (著)

食材の陰陽とか、
上に伸びる野菜は下層、下に伸びる野菜は上層、
エネルギーが相互に働きあって・・・

みたいな話は横に置いても、とにかく美味しい。
ただ私、細かい決まりごとは覚えられないんです〜。

で、いちいち本を開かなくてもいいように、
台所に書き写した表がこちら。

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※私はアレンジが限定されちゃうので、魚介は入れません。

はじめは銀杏切りや短冊切りなど、薄さを均一にすると失敗が少ないです。
慣れてきて、歯応え、ボリュームを出したいときは、厚くゴロゴロに。

下の段から順に、切ったそばからお鍋に敷いていくので、台所が狭くても大丈夫。

最後に上部に少しの塩をふり(重ね塩と呼ぶようです)、
手をそえて「おいしくなってね」と念じてから火にかけるようにしています。

できれば弱火でくつくつと・・・。
薪ストーブでは思いがけず強火(!)になっているときもありますが、
まぁ、だいたい美味しくできるので、神経質にならず、適当に^^

メモの右上に「野菜の水分だけで調理」とありますけれど
下層に乾物が多いときや、火が強くなっちゃった、焦げが心配、といった場合は
数cmの高さまで水を入れるとうまく作れます♪


■ 「デトックス・ベジスープ」も便利

私の姉が身体を壊したとき、このスープが気に入って
私にも薦めてくれたのですが、味付け自在で美味しく、便利でした。
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デトックス・ベジスープ

庄司 いずみ (著)

味付けのバリエーションが詳しく載っているので
重ね煮を活用する土台を培うことができました。

で、せっかくならこの材料も「重ね煮」ルールで作ろうと思い
「デトックス・ベジスープ」の「重ね煮バージョン」を台所に貼ってあります。

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こちらはもともとスープを作る目的なので、
具が浸るくらいの水を入れて火にかけるレシピ。

絵に描けてないですが、もちろんフタをします。
そして旨み・甘みを引き出すためやはり弱火で。

「重ね煮」だと何種類入れていいか、何があれば美味しいのか不安なときは
材料の少ない、こちらのメモだけ見ながら作っています。

もちろん臨機応変に、季節や体調、在庫に応じて

 しいたけ = きのこ
 トマト = 果菜
 キャベツ = 葉菜(味の優しいもの)
 大根 ≒ カブ
 玉ねぎ ≒ 長ねぎ

といった読み替えをしています。

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■ とにかくメモどおりに、あるものをどんどん

そのとき台所にあるものを順番に入れていけばいいだけなので、案外カンタン。
私の定番は、

・昆布
・きのこ
・果菜(実家から届くトマトや干しパプリカなど)
・葉菜(キャベツか白菜)
・いも類(じゃがいも、さつまいも、菊芋など)
・大根かカブ(切り干し大根でも)
・玉ねぎ
・人参

これを順に切ってはお鍋に入れ、塩をふって、
2〜3cmくらいの水を足して蒸し煮。

人参や大根、いも類は有機や自然栽培のお野菜を購入しているので、
皮むきをしなくていいのが気軽に作れるポイントかもしれません。

顔見知りの方々から買わせていただいているので
お野菜を切るだけでもその方たちを思い出し、あったかい気持ちになります。

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■ 野菜のうまみと塩だけで

いろんな素材が渾然一体となって旨みを出してくれているので
塩を足すだけで美味しいスープになります。

うちではパスタの茹で汁(=塩&とろみ)で薄めて使うことも多いです。
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塩、胡椒、たまにはオリーブオイルやごま油をひと垂らし。
メニューに応じてあっさり、こってりの調整も自在です。
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■ 定番のお味噌汁も

小鍋に重ね煮を煮汁ごと取って、お水を足して温め、お味噌を溶くだけでお味噌汁に。
好みで椎茸粉末やいりこ粉末、かつおぶしなどを加えます。
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授乳中の私のは汁気たっぷりです^^;

さらに食卓で、刻んだおネギや水菜、三つ葉、
おろし生姜やすりゴマ、七味などを散らすことで
雰囲気を変えることができて楽しいですよ。
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■ ポタージュやポトフ風も

ずっと具だくさんスープで飽きてきたら、ミキサーなどでポタージュに。
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お芋が入っているとほっこり味に仕上がります。
玄米ごはんを加えて作るのもいいですね。

食べる分だけ小鍋に取って、セロリやイタリアンパセリを散らして温め、
塩と胡椒で味付けると、ポトフ風に仕上がります。


■ 具だくさんだから、おかずに麺に、アレンジ自在

具だけ取り出して、ササッとごまあえ、あんかけ、卵とじなど・・・
「もう切ってある」「もう火が通っている」野菜の集まりだから、とっても便利です。

例えば、出来上がった重ね煮の鍋から、上の人参だけ取り出して
黒ねりごま&お醤油で和えました(写真左端)。
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重ね煮からお味噌汁も作っています(写真右)。

また、重ね煮スープにカレー味をつけると、煮込まなくてもすぐカレー。
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重ね煮カレーは、煮込んで味がしみ込んだのもとびきり美味しいです。

この秋にとれた生姜で自家製ジンジャーカレールーを作ってあるので
大人はルーを追加して、味の濃さを調節。
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また、麺類の具にも便利です。

・重ね煮にだし+醤油、または自家製めんつゆを加えて、
 具だくさんのうどんやそうめんに。

・ナンプラーや柑橘果汁、ごま油でアジアン麺に。

・白ねりごまと味噌を溶いて、ラーメンに。

・豆乳とオリーブオイル、塩胡椒でパスタにしたり。
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我が家では、たった一度の重ね煮から、
ここまでのすべてのアレンジを展開して
4〜5日分の食事を楽にまかなうことができています。

食事のたびにゼロから作ることが減ってとっても助かっているので
温めなおしの必要がある暖かい季節になっても、夏が来ても、
やはり2日分くらいは作りたいなと思っています。


以上、「重ね煮」のお話でした〜^^


関連記事:
 冷凍食品作り …まだ冷蔵庫を使っていた頃の記録。
 おいしくないかぼちゃの調理法 -塩蒸しかぼちゃ- …大鍋でドーン。
 炊飯器なし生活 …お鍋で炊くと美味しい。



* * * お知らせ * * *

ますます加速する新型コロナ。
何度かご紹介していますが、参考になりそうなものを。

気管支炎や肺炎も、自然療法で。
 ⇒気管支炎を自然療法で治す
トイレットペーパーがなくなっても大丈夫。
 ⇒講演「うんこはごちそう」&災害トイレ術のご報告

里山のしだれ桜が満開を迎えています。
いずれは地方、田舎に分散する暮らし方が人気になるやもしれませんね。

種まきの季節を迎え、食べ物を育てている安心感を噛み締めています。


そうそう、エイプリルフールにちなんで、大昔の夫の記事も。
 ⇒エイプリル

初心忘るべからず。さー、今年の春もがんばりまっせ〜。



* * * まかない日記 * * *

最近のお気に入り、「エリンギベーコン」!
IMG_7985eringi_bacon.JPG
手で平たく裂いたエリンギにオイルをふってグリルでこんがり。
ちょっと端がカリカリになってきたら取り出し、塩を振って。

まるでベーコンです。カルボナーラやサンドイッチにも使えそう。
ごちそうさまでした♪
posted by miya at 14:50| Comment(0) | 暮らしの工夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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