2016年07月07日

お産について思うこと

P1140500tanbo2.jpg

助産院から「今年の田植えは諦めてね」と申し渡されていた。

37週の正産期に入ってからでないと、
自宅出産が助産院扱いにできないから。

それより前に産まれてしまうと、総合病院行きになる。


私は、7月6日からやっと正産期。

今年の田植えのデッドラインは7月2〜3日の土日だったから
どうにもこうにも、諦めて37週までじっとしててよ、という訳だった。

田植えの姿勢で逆子にしちゃわないようにね、とも。

P1140519kinobori2.jpg

助産院にお世話になるとはいっても、何かしらの検査で
提携している総合病院にも行かなければならない。

総合病院では受診結果によっては
“即、車椅子で病室へ強制搬送”
というシーンも珍しくなく(私も長女妊娠中にそうなった)、

私も5月上旬の検査で総合病院に行かされた際に
「はい切迫早産!車椅子で病室行って入院ね」
と言い渡されたものだった。

(待合室で待っている間にも、
 一人の妊婦さんが車椅子で連れていかれた)

P1140166hatake.JPG

子宮の張りがあったら・多かったら早い時期から切迫流産扱い、
子宮頸管が3cmかそれ以下になったら切迫早産扱いで、
24時間ウテメリン(張り止め薬)点滴つきの
絶対安静入院をさせる病院が多い。

5月上旬、私の子宮頸管は
長くて2.4cm、短い瞬間は1.8cmだった。

2分近くも器具をいれてずーっと観察してて、あーヤダヤダ、
生き物なんだから収縮して当たり前だからやめてよ、と思ったのだけど。

そして、子宮の張りがないといくら主張しても、総合病院の医師は
もう絶対絶対入院!ウテメリン投与!と譲らないのだった。


とはいえ助産院の患者であること、
つくばからその総合病院が遠いことなどつらつらと言い募り
「でも子宮頸管が」「頸管長が」と渋る医師を
何とか説得して難を逃れた。

P1120758shida_spring.JPG

その翌週、5月半ばにもまた総合病院に行かなくてはならず
またあの、やたら時間をかける子宮頸管測定があって
長くて2.0cm、短い瞬間は1.4cmだったため
「ほら短くなってきてる!どう考えても入院しないと」と睨まれた。


これまたあれこれと言い逃れをして、
総合病院の患者ではないのをいいことに
「あとは助産院と相談して、
 家の最寄りの総合病院で入院できるよう検討します」
なんて話に落ち着かせて帰ってきた。

ちなみに2回とも、
ウテメリンの服用が言い渡され処方箋が出されたが
薬局にすら行っていない。

P1120759shida_springs.JPG

どうしてここまで安静入院やウテメリンを拒否するか、
図太く拒否できるかというと
自分の実体験と、書籍からの学びの掛け算によるものが大きい。

長女のときは本当にひたすら安静指示が出て
1ヶ月近く24時間点滴体制で入院もさせられたし、
ずーっとウテメリンや他の錠剤(鉄剤や胃薬)を飲んでいた。

今思えば、何も考えず、病院の言いなりになっていた。
産後はとにかく体力が落ちていて、回復に2ヶ月以上かかった。

P9121482chi_baby.JPG

夫と結婚したあとに授かった次女のときは、
“自然なお産”についていくつかの本で勉強したあとだったので
医師との距離を慎重にはかり、全てを委ねないよう、
自分で責任を持つつもりで情報をコントロールしていた。

極端かもしれないけど、
「お腹は張りますか?」の質問には必ず
「いいえ」と答えていた。

だって「はい」と答えたら
薬や安静指示や入院が待っているから。

当然、自分でしっかり身体を整えないといけないので
“ゴロゴロ・パクパク・ビクビク”をしないよう
こまめに動いて腰を鍛えた。

全ては自己責任だ。病院のせいにしてはいけない。
結果、次女はつるりと元気に産まれてくれた。

P1020228yu_baby.JPG


それは人に言わせれば「たまたま」かもしれないし、
「運が良かった」だけなのかもしれない。


でも、お医者さんの言うことが全て正しいわけでもなく、
彼らは200人の妊婦さんのうち1人の事故を防ぐために
他の199人にも、かなり大きめに「大事をとっている」に過ぎない、
と私は思っている。

だから安静指示を出して、薬で管理して、
母体の生命力は徹底的に低くなる。

そしていざお産となれば、これまた「大事をとって」
会陰はバッサリとハサミで切るし、
すぐにパックリと帝王切開する。

ちょっとのことで新生児は保育器に連れていかれるし、
さっさとミルクでお腹を満たしてしまう。

こうして医療介入は増えるが、事故は減るのかもしれない。

P1140534hebiichigo.JPG

もちろんどんなお産も素晴らしいことで、大切な体験だ。
誰かが嫌な気分になることのないよう、誰かの怒りを買わないよう、
八方美人的にそういう雰囲気の記事を書くことは簡単。

ただ、どんなお産が良い・悪いという話ではなく
「なぜ生き死には全て病院の管理下でなければならないのか」
そこに疑問を感じるようになったのだ。


多くの命が医療によって救われている。
それは間違いない事実。

私は、その恩恵のもとで暮らしつつ、
自分に出される医学的な指示について「自分の意思で選ぶ権利」を
自己責任のもとで、取り戻していけたらと思っている。

P1140621ninpu_kenshin.JPG

こんなことを早くから書いてしまうと
何かあった時に「ほらね」と後ろ指をさされそうで、
5月の話なのに、7月まで温めてしまった。

でも、「ほらね」となったって、
自己責任だからいい、と思っている。

私と我が子の生命力。
我が子の授かった寿命。天命。

P1140618ninpu_kenshin.JPG

天命がお腹の中で尽きるよう授かっていたら、早くに喪うし
外界に産まれて育つよう授かっていたら、無事お産ができることになる。

それぞれの命には天命(寿命)があって、
それを腹を据えて受け入れていたら、
訴訟だの何だのと全て病院のせいにすることは減るだろう。

現に私は7回の妊娠中、4回が流産。
3回が正常妊娠、うち2回が長女と次女の出産で、
残る1回が今の第三子妊娠だ。
(流産、出産、流産、出産、流産、流産、妊娠の順)

P1120749boke.JPG

忘れもしない。流産の、
底知れぬ、深い深い暗闇のような悲しみや慟哭。

それはその命が「外に産まれ出てくるべき赤ちゃん」という
“最高のゴール”を設定しているからこその悲しみでもあって・・・

現在進行形で生きる家族みんなに対しても、それは当てはまるんだけど
生きる人の死については、私には、まだ語れることが少ない。


お産の死生観について、ある程度のものがかたまってきたからこそ
自己責任の名の下で、自宅出産を選べるようになった。

もちろん、経験豊富な助産院の先生による的確なアドバイスと
設備の整った総合病院からの苦言もいただいているからこそ
“無理しない範囲”を自分で定め、身体を少しずつ整え、
何かあれば専門家の支援を受けながら、お産を迎えることができる。


「お産は何が起こるかわからないから」と多くの人に言われつつ、
生命力を、天命を信じて、臨月を過ごしている。

P1140623ninpu_kenshin.JPG

ついに昨日から、正産期に突入した。
もういつ産まれたって構わない。

今日は助産院の先生(80歳)が
はるばる守谷から健診に来てくださった。
(※つくば市は大きな街だけど、お産できる助産院はない上、分娩施設も3つしかない)

いよいよ子宮口が3cmほど開いているという。

あと1週間か、2週間か。
仕事仕事ですっかり後回しになっていたけれど、
赤ちゃんを迎える準備も進めなくてはね。

P1140632ninpu_kenshin.JPG

関連記事:お産にじっくり向き合う 出産顛末 覚書き(自宅編) 出産顛末 覚書き(病院編)



* * * お知らせ * * *

ご連絡が遅くなっており申し訳ありません。
週末のつくし農園・こぐま塾それぞれのスケジュールを
取り急ぎお知らせします。

つくし農園】7月9日(土)
早朝 田畑実習 7:00〜8:00
午前 実習   9:30〜12:00

こぐま塾】7月9日(土)
7:55 集合  田んぼ
8:00〜8:30 田実習(田植え前準備、田植え)
8:30〜9:00 畑実習(草刈り)
9:00〜9:30 各自田畑作業 →自由解散

詳細は明朝メールできると思います。すみません!



* * * まかない日記 * * *

先週の日帰りLONOFごはん。
H瀬さんの2度目の来訪で、お昼は我が家のリビングにて。
P1140408Bibimbap.JPG
にんじん、にら、ゴーヤ、もやし、じゃがいも・・・
家にある野菜をわーっと使って、ビビンパに。

大人はお好みでキムチやコチュジャン、ごま油を追加しました。
H瀬さん、ありがとうございました♪

昨日今日も別のLONOFerさんが来てくださっていたので、
その様子はまた今度^^


※記事末尾のFacebook「いいね!」ボタンをクリックしてくださる方へ
ありがとうございます!クリック後に表示されるFBコメントボックスへのコメントは確認できないため、ブログのコメント欄をご利用ください。
posted by miya at 22:16| Comment(0) | 妊娠・出産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: