2015年12月14日

命を奪って食べている −生きたフナをさばく−

お友達から新鮮ぴっちぴちのフナをいただいた。
20〜25cmの、元気なフナが3匹。

ひぃ〜〜〜
生きてるってことは、殺して食べるってことだよね〜〜〜

ザリガニの断末魔の苦しみが脳裏をよぎる。

でも、せっかくのご縁でいただいたお魚。
「殺して食べる責任」をまた自覚しようと、包丁を研いだ。

P1100198funa.JPG

ぎろり。フナたちがめっちゃ見てる。
目玉がぐるりんと動く。海の魚より怖い。

怖じ気づいて、初日は1匹だけを捌いた。


どうやったら生きてる魚が苦しくないように捌けるのか、
というより、早くひと思いにお命頂戴してから捌きたいのだけど
どうしたものか、さっぱりわからない。

小さい魚だったら「わーーごめんなさいーーー」
と顔をそむけながら、キッチンばさみで頭を切り落とすんだが。

ちょっとしたコイ級の大きなフナだもんで、
生きたままの頭を落とすのにもひと苦労だった。

見るのがどうしても怖くて、「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
を念仏のように呟きながら、包丁で何分もかかって頭を落とす。

でも、切ってもまだ動くよ!
頭もボディもぴっちぴちだよ(涙)!

大切にあら汁に使おうと、トレーにのせた頭が
私の顔めがけて「バックン」と喰い付きかけたのには泣きそうだった。

びくんびくんと動き回る身体も、尻尾を掴んでなんとか鱗を落とし、
内臓を出し(これまためっちゃ怖い)、血まみれを洗って三枚におろす。

命がどんどん小さいカタマリに分割されて、
食べ物になっていく。
やっと怖さがなくなり、作業に集中しはじめる。


皮をひいて、小骨を抜いて、刺身(フナの洗い)にしていく。
骨に残った身も丁寧に包丁でこそげとった。

生臭さは血抜きの出来具合で決まる、と何かで読んだので
切り身を工程ごとに何度も何度も洗った。
アラも大切に洗って保管した。


結果としては、とっっても脂の乗った、
すごくすごぉーーーく上等のお刺身になった。
P1100199funa_sashimi.JPG
自家製だし麹(米麹・すりごま・味噌などで作る調味料)とからめ、
庭のワケギも混ぜ込んで、ちょっとなめろう風に。
(もちろん、寄生虫対策は各自の責任と判断で!!)


残る2名のフナさんは、
ビニール袋に入れて冷蔵庫のチルドルームへ。

とっても寒いチルドルームで、1日もすれば、お亡くなりに・・・
なっていてくれたら助かるな〜・・・なんて思いながら。


で、翌日。

子ども達が寝静まったあと、「やっぱり鮮度も気になるし」と
チルドのフナを取り出して、ごろーんとシンクに転がした。

しめしめ。作戦成功じゃ。動かぬぞ。

と思ったのも束の間、1匹がパックパックと口を動かし始める。
ハイ、さようなら〜 チルドにリバース!

動かないほうの1匹だけをシンクに残して、
死んでいる?のをいいことに、鱗を落とし始める。

でも、鱗落としの終盤で、フナ蘇生(涙)!

びっちびっち跳ねます〜
ぱっくぱっく喘いでますぅ〜〜

やっぱりこれは、命を奪って食ってる現実に向き合えってことだな、と
泣く泣く包丁を握りしめて、腹を掻っ捌いた。

まるごと塩焼きにしたいから、頭を落とせなかったのだ。


生きたまま内臓を出されるってどんなにか辛いでしょう・・・
本当にごめんなさい、大切に食べますから許してください〜〜〜

ブツブツ謝りながら、ひーひー言いながら内臓を出し終えて、
まだパクパク喘ぐフナのお腹をしっかり洗う。

エラも外したかったけど、まさに動いてるエラに
指を突っ込む勇気はまだなく。
そのまま全体に塩をして、夫の帰宅を待った。

P1100205funa_shioyaki.JPG
(ふんわり柔らかくてジュワッと美味しい、極上の塩焼きでした!)


この勢いのまま、残る1匹も捌いてしまったほうが
明日またフレッシュな気持ちで怖がって捌くよりもいいんじゃない?

ふとそんな思いがよぎり、
チルドにリバースした元気なフナを再び取り出す。

 ごめんねーーーー
 大事に食べるからねーーー
 みんなの卵と一緒に、煮付けにさせてもらうからねーー

くれぐれも詫びて、またヒーヒー怖がりながら鱗を落とし、
腹を裂き、内臓を出す。

初日には怖くて直視できなかった内臓に
卵があるのに気づいた2日目は、
捌きながら、2匹分の卵を入念に洗って取っておいた。

 卵も孵らなくてごめんなさいーーー
 その分しっかり感謝していただくので許してくださいーーーー

謝り倒しながら、まだ苦しそうに跳ねるフナのエラに
勇気を出して包丁を突っ込み、左右のエラを外した。
煮付けにしたいから、エラは外したかったのだ。

エラを外され、口から喉元までスッカラカンにされたフナ。
お腹も頭もからっぽにしてごめんなさいね、と呟きながら
洗って洗って、ごぼうと一緒に、圧力鍋で煮付けにした。

ここでも生臭さを消すため、ごぼうを下茹でした際のお湯を
フナ全体にざぁっと、お腹の中や口の中にもかける。
せっかくのお命、美味しくして大事にいただきたいからね。

加圧すること20分。
しっかり骨まで柔らかく煮えたあとは、蓋をあけて
長ねぎも加え、2匹分の卵も加え、しばし煮汁を煮詰める。

それはそれはジューシーで美味しい、フナの煮付けが完成。
P1100212funa_nitsuke.JPG

あまりにも美味しいダシが出た煮汁は、翌日お豆腐と白菜を加えて
クタクタに煮て、またしばらく楽しんだ。



長女は初日、私が大騒ぎしながら捌いているのを見ていたので

「ね、殺して食べるってこんなに怖いでしょう。
 だから、毎日お肉やお魚を食べるわけにはいかないと思うんだ。

 命を奪って食べてるって考えながら、
 大事に大事に、ほんの時々だけ、動物を食べようね」

と話した。


魚を捌き慣れている人なら、なんてことないだろうけど
生き物を直接自分で殺すというのは、
イマドキの主婦には、あんまりない。

自分で殺してない無自覚なお肉を、
ポイポイ消費することのないように、
時々、こうして「殺して食べる」機会が私に訪れる。

お裾分けをくださったOさん、
そして命をくださった3匹のフナさん、
本当にありがとうございました。

P1100207funa_arajiru.JPG
(初日に取っておいた頭や骨で作ったアラ汁。美味なり。)




* * * まかない日記 * * *

大鍋にどーんと、ひっつみ汁。
P1100091hittsumi_jiru.JPG
ひっつみは、前日に手作りした餃子の皮の生地が余っていたのを
適当にほうとううどんみたいにびろーんと伸ばして
グツグツ沸いてるお鍋に入れていくだけ。

具が山盛りで、ひっつみ見えませんけども。
ごちそうさまでした!

posted by miya at 15:57| Comment(0) | 自然をいただく | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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