2020年10月28日

ヘビの抜け殻と、土に還らない農業資材

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家の前の斜面では、見事なヘビの抜け殻に出逢う。

感嘆するほど美しい、新しい、ツヤツヤの抜け殻。
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発掘気分で丁寧に持ち上げ、坂道にまっすぐ伸ばして置いてみた。
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(写真は去年のもの。おそろいスモックで「こぐま組ごっこ」の最中だった)

この写真のとき、なんと長さは2m30cm。
夫の背丈よりもはるかに長い。

図書館で宮沢賢治の「竜のはなし」を読んだ直後だったから、
子ども達は「すごいねぇ、竜みたいだねぇ」「へびも痛いのかなぁ」なんて興奮していたっけな。

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竜のはなし

宮沢賢治

自分の有害さを憂いて何もしないと決めた竜。
生きたまま皮を剥がれてもじっとしているその自己犠牲の心は、
死後、天上でお釈迦様になるのでした。



そういえば今年の春、崩れかけた納屋の周辺を片付けたときのこと。
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山になったトタン板を持ち上げるたびに
大小さまざまなシマヘビが棲んでいて

「ひゃあぁぁ〜〜〜
 ヘビのアパートだったのね、
 ごめんなさいね、どいてくださいな・・・」

と頼み込んで、ちょっとずつ退去していただいたっけな。


ヘビを見ると、種類に関わらずとにかく退治してしまう人が結構、多いのだけれど。

見分け方をよくよく知っておけば、
殺し合いなどしなくてもいいのにと思う。
(そしていまいち分からなければ近づかないこと)

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(おめめパッチリ)

あのシマヘビたちが今年も、うちの茂みに隠れて、
長い身体をくねらせて脱いだんだなぁ〜。


つくばで住んでいた古い平屋でも、
大子町(だいごまち)の今の古民家でも、
畑や家の周りにはヘビが出るもので。

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昔の写真を見ていると、2016年のヘビ救出の写真が出てきた。
(どうもシマヘビの子どもの模様のようだけど確信は持てない)

農業資材のネット(緑色)の切れ端を通り抜けた形のまま
大きく育ってしまったヘビ。

身体にネットが食い込み、ずいぶんぐったりしていたようで、
ノコギリでネットを切ることに。
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(この過程でレーキか何かでヘビの頭を押さえた聞いたような?)


自然農の畑では基本的に、
「土に還る」自然素材のものだけを使うのだけど。

ここ数年は、お米や雑穀の苗代などで
スズメ対策としてネットを張るしかない状況になり
ホームセンターの目の細かいネットを使ってきた。

よその畑のネットのゴミが朽ちて紛れ込んだか、
自分達の畑のどこかに落ちていたのか、それは定かではないが
こうして生き物の命を脅かしているのを目の当たりにすると、気持ちが暗くなる。

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(ネットがやっと切れたところ)


去年の秋は、まだつくばに通って田んぼをやっていたのだけど
遠距離移動の関係で、鳥除けネットの片付けを中断したことがあった。

張ったネットの回収はなんとかやって、畳んで丸めて紐でしばったのに、
そこから大雨に見舞われ、あちこち家族の送迎などしていたら
丸めたネットを車に乗せられず真っ暗闇になり・・・

物陰に置いてあるからまぁ大丈夫だろうと、
ネットを取りに行けないまま、土砂降りの夜を大子まで帰った。

その後、一ヶ月以上つくばに行けずにいたら
そのネットに鳥が数羽、絡まって死んでしまったと
現地のプレーヤーさんから知らされた。

今思い出しても、苦い記憶だ。


ヘビに話を戻すと、救助後のヘビには痛々しい跡があって
成長の過程でどんどん身体に食い込んでいっただろうことが想像できた。
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その後、このヘビはゆっくり茂みへと消えていったそうな。


うちでは麻紐と篠竹、セイタカアワダチソウの枯れた茎などで
たいていの資材はまかなえているのだけれども。

農業資材のほとんどがプラスチックになった今、
特にネットの類は自分で編まない限り、土に還るものを用意できない。

だからこそ、
 農業資材を畑に放置しない、
 繰り返し使うように綺麗なうちに保管する、
を気をつけていきたい。


関連記事:
 これからの世界 ホームセンターに頼らないキッチンガーデン作り
 新聞紙で作る苗ポット 〜作り方とポイント〜 秋のスズメバチへの対処法

参考:
 身近なヘビの見分け方(外部リンク)
 この画像をデスクトップに保管してちょくちょく照会しています

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苗ポットは板製の苗箱と、新聞紙製の苗ポットに移行したいし
そもそも、移植に強い野菜は苗床を作ってのびのび苗を育てたらいい。

ネットをタコ糸で編む!というのにも憧れます。

ハンモックの要領で、ひたすら編み編み、なのかなぁ。
漁村の年配の人ならいい技術が残されているのかもしれないけど。

年に2回くらいしか使わない苗床用のネットなら、
一年あれば、スキマ時間に編める・・・のか・・・!?


理想と現実のはざまでゆらゆらしながらですが、
「土に還る」を軸に、色んなものを選んでいきたいものです。

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* * * お知らせ * * *

お手軽に、ワンコインで気になる症状を改善する勉強会。
リアル開催から、オンライン開催に切り替えました!

腰痛、四十肩、五十肩、ガサガサ指先、ヒリヒリ肌荒れ、
遠方の方、海外の方も、お気軽にどうぞー^^

10月31日(土)9時〜12時半
第3回マインドボディヒーリングWeb講座(心身治癒法)
〜腰も頭痛も花粉症も!まとめて体質改善!〜


そして、ひきこもり経験者・当事者の方、生きづらさを感じる方限定の
「ただそこに居るだけでいい空間」、新月カフェも。

10月31日(土)13時〜17時 新月カフェVol.40 in つくば
11月18日(水)13時15分〜17時 新月カフェVol.41 in 水戸

気になってはいるけど、心配で・・・という方は、
参加を迷われている方へ もお読みください^^



* * * まかない日記 * * *

ヨモギご飯、タンポポとマイクロトマトのサラダ、枝豆、ミツバと車麩のお味噌汁。
10月の実りがぎゅっと詰まった晩ご飯。
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草が伸びっぱなしの場所ではなく、
草刈りしたりヤギが食べたりした場所だと、秋は、春とだいたい同じ。
野草が美味しい季節なのです。ミツバも勝手に茂ってくるし。

5月からずらし蒔きをした大豆たち、
特に早くから苗を育てた分は、ジャングルのようにツルぼけしてしまい、
莢は夏のあいだじゅう膨らまず、全滅かなと諦めていたのですが。

心配していたよりもたくさんの株が、
秋になるとみっちりプリプリに充実してくれました。
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種が、自ら実りに達するのだなぁ。
ありがたいです。ごちそうさまでした!
posted by miya at 23:04| Comment(0) | 生き物のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月17日

焚き火パンケーキ&さつまいもバター

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書きかけの記事があっという間に半月経過!

秋は時間がびゅんびゅんと流れてゆきます・・・。


夏が終わって、いっきに風がひんやりしてきたら、焚き火遊び。
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(フタ見て笑う人は笑ってください、引越し続きでフライパンのフタがないの〜)


おやつと晩ご飯に、大量の(!)パンケーキを焼きました。
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ふるった地粉に小麦ふすまを加え、
ベーキングパウダー(アルミフリー)、塩も入れて
泡だて器で混ぜ混ぜ。

水や豆乳を適当に加え、
ゴムべらでさっくりもったり、粉気がなくなるまで混ぜます。

粉だけでも一人100g計算で600gは使うので、お鍋に作りました。
(大きいボウルなんか持ってない!お鍋でえーやん!
 と言っていたつくばの子沢山Tちゃんを思い出して。)


そして・・・

最近かなり気に入ってるのが「さつまいもバター」!
白崎裕子さんのパンの本に載っていて、ずっと気になっていたレシピです。
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さつまいもを少しの水で茹でてよく練り、
菜種油、オーガニックショートニング、塩を加えてしっかり混ぜるだけ!

乳製品アレルギー気味の次女も安心の、100%植物性バターです。
味はまるきり有塩バター!
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むしろ、たっぷり塗っても気持ち悪くならないから
さつまいもバターのほうが好きなくらい。白崎さんは天才だなぁ〜。


焼いては食べ、食べては焼き・・・
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(1歳半の次男はさつまいもバターの代わりに、ふかし芋)


途中で長女を学童に迎えに行って、
まだ日が沈む前に夜の分を焼きまくり、食べまくり。
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おやつから連続、焚き火パンケーキ&さつまいもバターで、大満足の晩ご飯。

とっぷりと暮れてからは家に入り、
補足でお味噌汁とおかずもちょこっとずつ食べましたとさ。


6歳次女と4歳長男のペアは連日、裏山の栗を拾っていて
10月初旬はかなりの量を収穫していました。
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焚き火パンケーキの合間に、
切れ目を入れた栗を灰の中に放り込んで、焼き栗!
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割ってみて生だったのは再び灰の中へ^^;
母は食べてませんがね、とっても美味しかったそうですよ!

これ以降、庭で、山で、
焚き火をしては焼き栗を食べるブームに。
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ただし、秋雨前線と台風で山に行かない日が続いたら
すっかりイノシシたちの餌場と化してしまい、今では毎日、収穫ゼロ。

焼き栗、茹で栗、シュー栗ームに栗ームパスタまで作って
最後には生の栗を食べて「おいしいー!」と夢中になっていた次女&長男だけど。

うんうん、もう存分に満喫したよね。
あとはイノシシにバトンタッチで、いいよね。

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手拭い、草履、地下足袋。渋いぜ我が子たち。

家庭保育の日々は、自由で穏やかで、発見と喜びに満ちています。
また焚き火しよう〜。


「焚き火」関連記事:焚き火食堂 焚き火の味 山遊びと焚き火ケーキ
 あぁ、そろそろ焚き火の柿ケーキ、焼こうっと。



* * * お知らせ * * *

憂鬱な慢性症状も急激なギックリ腰さえも、
脳の仕組みを知れば改善できるよーっという勉強会。

久しぶりのリアル開催です。

10月31日(土)
第36回 マインドボディヒーリング(心身治癒法)in つくば
〜腰痛、頭痛、風邪症状、身体の不調をまとめて体質改善!〜


また、生き辛さを抱える人限定の居場所「新月カフェ」も
今月来月の予定が決まったそうです。

10月31日(土)新月カフェVol.40 in つくば
11月18日(水)新月カフェVol.41 in 水戸


農作業から戻った夫の後ろ姿に、ちっちゃなスマイル発見。
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口角をあげて笑顔を作ると、気持ちが明るく上向きになる・・・
という脳の仕組みを、本で読みまして。

ここ数日、ふとしたときにスマイルを試しています。

なんだか鼻歌が増えました。
人生を楽しもう!が口癖になってきました。

いいかも。
posted by miya at 22:01| Comment(0) | ゆっくり生きる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月02日

野生アズキを収穫する

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9月になると、野山のみならず庭や畑のあちらこちらでも
黄色い花がほつほつと咲き、細い緑の莢が実り始める。

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野生アズキだ。
正しくは、ヤブツルアズキと言うらしい。

栽培種のアズキよりもずっと小さく、
でもよくよく観察しているとそんな中でも大きい莢のものがあって
ホクホクしながら収穫していく。
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野生アズキの収穫を始めたのは去年から。

移住した大子町の家に、ところかまわず繁茂していたので
「小豆の収穫がイノシシで全滅したときの保険に」と、取りためていったのだ。
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実はつくばの農園でも、ちらほら見かけていた。

草むらさえあれば、意外なほど生えているのだけど、
花や実がつくまで気がつかないだけ。
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夫に「これが野生のアズキだよ」と教えてもらってはいたものの
家からそこそこ離れた畑では、農作業だの子どもの世話だの帰り支度だので
小さな野生アズキまで収穫するなんて発想に至らなかった。


この二年、自分で小豆を種まきし、たまに草刈りし、小豆の面倒を見ているうちに、
(恥ずかしながら)やっと小豆の葉っぱが分かるようになった。

すると確かに小さいのだけど、野生アズキも「小豆の葉っぱ」の形なのだ。
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ひとたび気づいてしまうと「野生アズキも採れるなぁ」なんて欲が出て、
草刈りがついつい甘くなる。

そうして大子の我が家では、あちこちに野生アズキが茂っているのである。
それはもう、「ヤブツルアズキ」の名に恥じないヤブっぷり、ツルっぷりで。
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9月10月と、毎日少しずつ、何かのついでに黒い莢を収穫する。
乾ききる前、はじけないうちに。

カンカンの晴れになるともう、パチンパチンとはじけてしまうから
莢を刺激しないようにそ〜っと、収穫する羽目になる。
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(ネジネジは弾けた後。ツブツブはアブラムシ、こういう莢は採らない)


はじけた野生アズキの豆はというと、普通の小豆の半分以下の小ささ!
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色も黒と深緑の迷彩模様で、小豆っぽさはシルエットと、ヘソの具合くらいしかない。


この秋は末っ子も1歳半になり、暑さが和らいだこともあって
かなりの時間を庭で過ごしたがるようになった。
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(黄色いチョウチョさんがたくさん集う場所。まてまて〜と追いかけるとみんな飛んでいっちゃう)

6歳・4歳の二人がそれなりに一緒に遊んでくれるのでご機嫌。
私はときどき声をかけながら洗濯や草刈りなどができ、ありがたい。
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日々、野生アズキを収穫していくと、こうなる。
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次々に弾け始める。
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カビることを恐れ、上下を入れ替えながらお日様にあてていたら
どんどん場外へと飛び出してしまうことに気がついて、慌てて別のザルでフタをした。
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これでひと安心。

いいお天気の日に庭にいると、
野生アズキがザルの中で次々に連鎖反応のように弾けてゆき、
その軽快な音の連なりが聞こえてくるたびに、ムフフと嬉しくなる。
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数日かけて昼間の太陽に晒し続け、弾けに弾けたあとは
莢ごとゴリゴリ押し潰して弾け残りも弾けさせ、
さらに莢に残っていないか、子ども達と競うように最終チェック。

豆によっては小さな黒ゴマみたいな虫がくっついているので
日なたで金属のザルに入れてシャカシャカシャカシャカ、ひたすらふるう。

わーわーと虫やゴミが落ちてゆき、
白い紙の上でどれだけ振っても何も出ないことを確認したら、終了!

たっぷり採れて、あぁ、ありがたい〜〜。
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二年分を合わせて大粒のものを選抜できないかと、妄想中。
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おばあちゃんになる頃には、miyaアズキが固定できるんじゃなかろうか。
こうして栽培種の小豆も作られていったんだろうなぁ・・・。


大子ではイノシシという緊張感があるおかげで、
野草を食料としてカウントすることが増えたように思う。


 雨風が凌げて、食べるものがあれば、大丈夫。

 育てたものが全滅しても、狩猟採集すれば、なんとかなる。


暮らしの軸は、こうありたい。

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関連記事:
 あけびの皮を食べる ギシギシを食べる
 スギナを食べる 〜スギナベーグルやスイーツのレシピ〜



* * * お知らせ * * *

身体と心の自然体研究所より2つほど。

いただいたご感想をアップしています。
インフルエンザの症状が、エイヤッと・・・!
 ⇒参加後の感想17(流行性感冒)-マインドボディヒーリング講座-

もう明日のお昼にはオンライン講座なのですねー
 ⇒10.3 第2回マインドボディヒーリングWeb講座(心身治癒法)
   〜腰も頭痛も花粉症も!まとめて体質改善!〜

定期的にオンライン講座をやっていくようですので、
気になる症状がある方は、ご希望の日時などご相談ください^^



* * * まかない日記 * * *

6歳次女&4歳長男の二人は、よくお隣のおっちゃん畑に遊びにいきます。

で、「もう食わねぇから好きなの採っていーぞっ」と言われ、
一番大きくて硬いナスをもらってきましたとさ。 芋並みに硬いじゃーん
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まっ、薄切りにして炒めれば(またはよく煮込めば)、硬〜い茄子も大丈夫。
兼業農家育ちで良かった!

そりゃ、種も目立ちますがね、白ゴマと思って噛んでごらんなさい!
(※食べ物に文句を言う人間は、うちにはおりません)

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畑で大量に植え、掘りまくったじゃがいもを、冬まで細々と食べております。
この日はお味噌汁に。

お米が二色なのは、残りご飯と炊きたてをミックスして盛り付けてくれているからでーす。
不公平にならないよう、大人も子どももミックスするのは夫。

食べ物に感謝、人々に感謝。ごちそうさまでした!
posted by miya at 23:40| Comment(0) | 自然をいただく | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする