2020年03月28日

はじめての沢庵作り

寒いはずの大子町ですが、やっぱり暖冬なのでしょう。
3月後半にはカキドオシが咲いていました。

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で、暖かすぎる春から一転、明日は雪の予報!
車で千葉のいすみ市まで遠出している家族が心配です・・・。


さて。
この冬は思い立って、沢庵を漬けました。

宅配(※)でお野菜を届けていただいている
二つの自然派農園のうちのひとつ、
さより農園さんに、大根をもりっと追加でお願いして。
(※産後&協力隊のため、移住後は畑ができてない)

やや小ぶりな6本の大根を竹ザルに並べて、
天気のいい日中だけ外に出して、ひと月ほど干してきました。

頭と尻尾がくっつくくらいになったら・・・と粘っていたら
一部のくぼみに赤めのカビが出始め、不穏な雰囲気になってきたので
全体をアルコールで拭きなおし、さっと乾かして、漬け込み開始。

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2月の15日に漬けました。
普通の人より時期がずいぶん遅いですが、まー初めてだし適当だし^^;

大量の大根でなくても漬けられるレシピがいくつか手元にあったので
大まかに参考にしながら。。。

<沢庵メモ>
・干し大根(中くらい)6本(漬ける直前の重さは1772g)
・米ぬか カップ7杯強
・塩 カップ3分の2
・唐辛子 3本

自然栽培の玄米を強めに精米して、米ぬかどっさり。
唐辛子は、干して保管してあった雑草屋の自然農唐辛子を使いました。

大根以外の材料をボウルでよく混ぜて、
容器にひとつかみ敷いて、大根を詰めて、また糠たちを振って、の繰り返し。

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最後は大根と一緒に干した大根干し葉でフタをする、みたいですが
大根を注文した時点ですでに師走。

もう葉っぱがありませんでしたので
ひたすら糠たちを厚めに載せて、祈る気持ちで塩をパラリと追加。

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(ここまでの3枚はこのときに長女が撮ってくれました♪)


漬物石で重石にしようにも、容器からはみ出てフタできない、どうしよう!!と焦りましたが
滅多に使わないラップ(安心なタイプ)を引っ張り出してきて、ぴっちりかけて
さらに平皿を載せ、ほかの漬物ビン(塩らっきょ)でどーんと重石をしました(汗)。

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4〜5日で水があがってくるとのことでしたが、重石が軽かったのと、
大根に対してちょっと糠が多かったのでしょう、7日でじわっと湿ってくる程度。
上までべっとり濡れたのは2週間近く後でした。

そのあとは重石代わりのビンを降ろして、お皿も外して、
小さな漬物石を入れてフタをすることができました。
水があがってから1ヶ月くらいで食べられるそうです。

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はじめて食べたのが、3月21日。

フタをあけてみるとラップの隙間が赤カビが出ていたので、
そこだけ取り除いて、アルコールで容器内を拭きました。

やっぱり大根干し葉をのっけてないからこうなるのかな〜
と一瞬落ち込みましたが、

気を取り直して1本取り出し、切ってみたら
「うんまーーーい!!!」

沢庵漬けは「糠」と「大根」が一緒に発酵しているんですって〜
だから旨みがじゅわじゅわ溢れてくるんですね〜

材料も簡単だし、工程も少ないのに、
な〜んで今まで漬けなかったんだろう?!

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沢庵のまわりの糠はなるべく容器内に戻して、平らにならして
また次回のときまでラップ&平らな重石をしてフタをします。

あと、まな板で数日分だけ切る際、手や包丁についた糠は美味の宝庫なので
さっとお鍋の水に溶いて、お味噌汁に活用しています。

ラップもカビも不本意なので、
来年は冬のはじまりから大根&葉っぱを干して、大量に作ってみたい!です!


関連記事:
海のもの 山のもの 米から大豆から、の味噌作り 半断食について



この家の押入れから出てきた大量の縁起物のうちのお三方。
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お日様と草むらで気持ち良さそう。

笑ってかんとねー。
鬱々してもどうしょうもないやんねー。

消えない眉間の深いシワを伸ばしながら、
今年はリハビリに化粧でもしていこうと思います。
(誰かイマドキのメイク教えてやってください)



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つくし農園が、つくばで自然農を楽しむサークルとなって3年目。
自然農をやってみようと思う方、見学など受け付け中です。

⇒ つくし農園のススメ

雑草屋は今年からは大子で頑張ります!



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3月半ば、次男がついに1歳を迎えました。
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プライベート出産から怒涛の引越し、新生活で夫は協力隊勤務、私は密室育児と、
なんだか一瞬で一年が経ってしまいましたが、次男が元気で何よりです。

誕生日は我が家で、のはずでしたが
喜寿を迎える義父に長距離運転はさせられぬと、急遽、いわきまで出向くことに。
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私たちはいわきの(やや)自然派のお惣菜屋さんであれこれ調達して、
お義母さんも散らし寿司や潮汁など用意してくださってたので、
なかなか豪華なお祝いになりました〜。

健やかに育ちますように。
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2020年03月26日

ちいさな手帳を作る

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何かしていないと落ち着かない、
そんなときは、

ちいさな手帳でも作ってみませんか。


裏紙を2枚、半分に切って、それぞれ半分に折って。

カレンダーの写真や絵。
あれで表紙をつけるのが好き。

ぜんぶ重ねて、ホッチキスでパチン。

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長女が6歳の頃に作ってあげた「なんでも帳」。

自分の家の住所、おじいちゃんおばあちゃんちの連絡先など
大事なこと、ときどき必要になることを書き付けてあります。

お料理のレシピも貼り付けて。
色んな紙がはみ出ているのはそのためです。

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表紙の文字を「ハサミだけ」で切り抜くのに没頭して、楽しかったな。
あえてカッターは使わず、限界に挑戦したっけ。

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何でもかんでも、遠くの国々の労働力や資源を使って
安く安く大量に手に入る時代になってしまったけれど。

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家にあるものだけで、ちょっとした文具を生み出すことは、

 手を動かすという根源的な喜びや、
 自分は大丈夫という妙な自信、

そして、

 何でも買えばいいってもんじゃないよね

と、ふと立ち止まる瞬間を与えてくれるので、好きです。

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オロオロうろたえたり、追い詰められたり、
苦しいときであっても。

パニック、我慢、苛立ち・・・
社会に充満する息苦しさや恐怖に、疲れてしまっても。

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外に出れば空は青く、お天道様はあたたかく、
鳥や虫も次第に賑やかになり、
季節の花々は順繰りに咲いてゆきますね。

縮こまっていた枝先にも
次々にちいさな葉っぱや蕾がほころんでゆくのを見ては
私は私として、私を生き切ろうと思う春なのでした。


関連記事:おうちでこまごま、手仕事の記事を集めました。
ギフトカタログから封筒を作る 繕う日々 赤ちゃん服から肌着を作る 古着を捨てる前に

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移住してからのDIYや、暮らしまわりの改善のアレコレなど
フェイスブックにちょこちょこアップしています。

嫁ブログにまとめたいなと思うものの、いつになるやら^^;
よかったら覗いてみてくださーい。

⇒ 雑草屋facebookページ



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小麦粉がないとき、片栗粉と有機コーンミール(+塩)で作った平焼きパン。
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スープとパンで、簡単お昼ご飯。
小さい暮らしを、ただただ積み重ねて。

「普通の暮らし」に感謝。
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2020年03月20日

アワ子の天寿

前回の続きです。

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(左がキビ太、右がアワ子。座っているとキビ太が寄ってくるの図)


あまりにも急な、遠い場所でのキビ太(黍太)の夭逝について
私たちはしばらく咀嚼しきれず、アワ子(粟子)にもそれを伝えられずにいた。

心のどこかで、

 アワ子はキビ太を避けまくっていたから、
 関係ないわって顔をするんだろうな。
 それでがっかりしたくないな。

という思いもあった。

この二人がどんな関係を築いていたのか、
実際のところは誰にもわからないけれど。

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(つくば、いすみ、大子と、アワキビは雑草屋のフィールドをあまねく草刈りしてくれた)


キビ太の訃報から4〜5日経ったころ、

 アワ子の様子がおかしい。
 キビ太のことがわかったのかな。

夫に言われて見に行ってみると、
アワ子の身体が霞んだような気配を放ち、
透徹した表情でじっとこちらを見つめて佇んでいた。

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 あのひと、死んだのね。

とでも言っているような目だった。

 言ってなくてごめんね。
 キビ太は新しいおうちですぐに死んじゃったんだ・・・

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アワ子はそれからしばらく、
生命力がぐっと弱ってしまい、そのまま儚くなるのではと心配もした。

でも秋から冬に向かうにつれ、なんとかまた調子を取り戻した。


子ヤギのときから夫が可愛がって育てて、

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きっと第一夫人のつもりでいたアワ子。

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(何なの、このチビッコは)

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(やめてよっ)


私と長女が来てからは見事にソリが合わず、夫には従順なのに、
私に対しては犬みたいな唸り声で威嚇し、角で頭突きし、追い回され、、、
それはもう、大変だった。

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(まだ認めてないわよっ)



賢いアワ子。
しっかり者のアワ子。

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毒のある草は決して食べないし(キビ太はなんでも食べちゃう)、

首輪と鎖でつないであっても、
一人であればほとんど絡まることがない。
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(キビ太が一緒だと二人で絡まっちゃうことが何度もあった)


繁殖期に入るタイミングでオスヤギといなかったためか
妊娠のスケジュールからすっかり逸れてしまったようで、
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オスヤギを連れてこようとも、短期嫁入りさせようとも、
誰が相手でも決して妊娠することなく、気難しく、おひとりさまを貫いた。


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すっかりおばあさんヤギのアワ子。

大子町に移住すると、冬の寒さが老婆にはつらかろうと
夜は納屋の中に寝かせるようになった。

2月の終わりごろには、私へのツンケンした態度が軟化して
エサをあげたり、移動したりもスムーズにできるようになって、嬉しかったのに。

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思えばそれは、老衰のサインだったのだ。

地面にたいして深く杭を刺さなくとも、鎖を引っ張って脱走しなくなった。
頻繁に座りたがって、斜面などくつろげない場所ではオロオロした。

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3月初旬、近所を夫や子ども達とアワ子とでお散歩して、
ゆっくりゆっくり歩みを進めつつ、河原の美味しい草をたくさん食べた。

けれど帰り道はもう、すぐ座り込んで、何度も休んで。
「おばあちゃんになったんだね・・・」と子ども達は報告してくれた。

夫は私に「アワ子、そろそろダメかもしれない」と言った。

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翌朝、納屋でアワ子は冷たくなっていた。
夫がエサをあげに行って気がついた。

夫は朝から会議があったから
泣きながらお布団みたいに麻袋をかけて仕事に行って、
埋葬は昼まで待つことになった。

 アワ子がんばったね、がんばったね、
 ごめんね、ごめんね・・・

出勤前の夫は、長いこと撫でていた。


幸せだったんだろうか。満足できただろうか。
もっといい暮らしをさせてあげればよかった。

逝ってしまってから、悔やむことばかり。

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お昼に舞い戻ってきた夫と相談して、
家のすぐ裏の山の、静かな場所に埋葬することにした。

藪を払い、見晴らしを確認して、場所を決める。
家族みんなで穴を掘ったあと、夫がアワ子を抱えてきた。

夫が泣きながら、丁寧に、きれいにしてあげて、そっと寝かせた。
昔はもっと小さかったのに、大きくなって、おばあちゃんになって・・・
と振り返ると私も(仲が悪かったはずなのに)泣けて困った。

アワ子きれいだね、ねんねしてるね、と子ども達に話しながら
大好きな葉っぱやお花、米ぬかなんかを一緒に埋めてあげた。

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これからもっと手入れして、
荒れたこの山を、果樹園と畑に戻していく。

きっとマイペースに、お茶を摘んだり栗を拾ったり、
キノコを育てたり果物を植えたり。

そんな私たちの声が響く山の中腹に、アワ子が眠る。

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「アワ子」登場記事:
家と飼いヤギと私 脱走と柿の話
ゆるゆると アワ子のシンプルな生き様に衝撃!
粟子の嫁入り 愛されてるなぁ〜
野の花散歩 グルメなアワ子の食レポ



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まだまだ、ますます、パンデミックですが。

気管支炎や肺炎も、自然療法で。
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トイレットペーパーがなくなっても大丈夫。
 ⇒講演「うんこはごちそう」&災害トイレ術のご報告

貨幣経済に依存しない暮らしに
ダウンシフトを進めていこうと、やっぱり思います。
ラベル:ヤギ 生死
posted by miya at 16:03| Comment(0) | 生き物のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする