つくばで
田植えをしたのが、6〜7月。
子連れ大所帯での移動はなかなかに大変なので、
夫は単独で何度も、車中泊しながら草刈りをしてきた。
基本は相変わらずの一本植え。
例年は20cm間隔の列を40cmごとに植えてきたけど、
どうせなら楽しみまくろうと、
20cm × 40cm
40cm × 40cm
60cm × 60cm
の3通りの植え方を試すことにした。
たったひと粒のお米からどこまで育つか、ドキドキ。
実力以上の広さに植えてしまったんじゃ?
お米のすごさを出し切るには私たち、まだ未熟だったか?
夫婦であれこれと言葉を交わし、揺れ動きつつも、
お米は夏、秋と順調に育ってくれた。
子ども達もお友達と遊んだり、静かに過ごしたり、
やっと雑草屋らしい田んぼのペースが戻ってきた。
鳥よけネット張りは、夫とホームスクールの友人一家で。
協力隊の仕事も忙しい中、
茨城県北の大子町から県南のつくば市まで、
夫はかなり無理して通ったように思う。
そうして迎えた、11月の稲刈り。
枯れ色は思ったより進んでおらず、スズメの害もなかったので
夫は「早すぎたか・・・」と落ち込んでいたけれど。
この二日間しか休めず、泊まりの都合もつけ、軽トラまでレンタルしたので
腹を括って、すべて刈り終えることにした。
ませてきた上の娘二人は、ちょっと手伝った程度で
「稲刈り、したくなぁ〜い」なんて言い出してガックリ。でもこれが現実。
食べたい人がやる。
・・・これだと、脅しになっちゃうなぁ。
やりたい人がやる。
うん、それでいいか。
滅多に会えないホームスクール仲間と遊びたいのが強いし、
天水田は満々と水をたたえ、子どもが稲刈りをするにはハードルが高い。
十年以上、自然農を続けてきたこの田んぼ。
ちょっと背伸びをして
広い間隔での一本植えにもチャレンジした結果は。
一本植えの苗の植え付け間隔ごとに
稔りの結果をまとめると・・・
20cm × 40cm →分けつ35本(うち太め20本、稲穂ありが18本)
40cm × 40cm →分けつ55本(うち太め40本、稲穂ありが28本)
60cm × 60cm →分けつ70本(うち太め60本、稲穂ありが35本)
ほぉー!
単位面積あたり収量で言えば、
密に植えてたっぷり収穫、が一番。
だけど、お米のポテンシャルを知るという意味では、
広い間隔で植えたのはとっても意義深いことだったな〜。
自宅から車で3時間。
遠く離れた場所での田んぼ作業を、なるべく楽に、面白く。
たったひと粒のお米から、
茎が70本も分けつしたのもすごいけど、
さらに、稲穂が35本もあったなんて!
お米ひと粒で、
お茶碗一杯をゆうに超える実り。
すごいなぁ。
お米って、すごいなぁー。
数年前、農水省に勤める大学の先輩や
生協に勤める友達がこの田んぼに来てくれて、
「すっげーなー!
自然農でここまで育つんだなーー!」
って感動してくれたけど。
今年こそ、彼らにこの、
たくましい稲穂の姿を見せたかったな〜^^
お米2粒が、それぞれ、こうよ〜!?
(もうちょっと詳しい考察は、後のほうでガガガッとメモしますね)
さて、田んぼでの子ども達はというと。
ジュズダマやらイヌタデやらで、
こーんな素敵なデコレーションクッキー屋さんを開いておりました。
お友達と合流した、稲刈り二日目は
年齢に応じてますます遊びが展開してゆき。
田植えのときに掘った大きな穴からは
澄んだ水がこんこんと湧き出ていて、みんな大喜び。
達人Mさんの田んぼには、モズの早贄(はやにえ)が!
つくし農園、秋の風物詩だったなぁ。
つくしの田んぼ、こぐまの森でめいっぱい遊ぶ子どもたちと、
着々と稲刈りを進めていく大人たち。
めっちゃ丸見えだけど、秘密基地だそうです。
「この部屋は私のー。こっちがちーちゃんのー」って、楽しそうだなぁ^^
では、田植えの間隔についての考察を
自分たちのためにメモしておきまーす。
・田植えの手間(楽かどうか)
⇒間隔が広いほど早く終わった。
・草取りの手間(簡単かどうか(例年20×40では狭かった))
⇒60×60では作業はしやすいが、広くて雑草が増える。
40×40では株間の草刈りがしやすく、草も生えにくい。
20×40では足場が限られている上、株間20cmが鎌で刈りにくい。
・鳥よけの手間
⇒面積が増えると、ネット張りが必要な面積も増える。
(ただし今年はスズメ被害がまったくなかった。
大開発の末、ついに姿を消してしまった?)
・稲刈りの手間
⇒60×60ではひと株あたりが通年の2〜3倍になったが、
すぐ積むため、置き場への移動が増えた印象。
40×40では20×40とあまり変わりない移動距離だった。
・単位面積あたり収量
⇒実は、稲刈り時点までしか区別して計測していないので
稲穂の充実ぶりを比較しないと、正しい収量の結論は出ない。
仮に20×40と60×60で実入りが同じだったなら、
もちろん狭い間隔で植えてたくさん収穫するのがよいことになるが、
今回は干す時点で混ざってしまったので、厳密な収量比較は持ち越し。
・結論
⇒来年も同じ田んぼ(つくば)でやるならば、40×60でやってみたい。
ただ、通う負担を考えると難しい。
大子町で田んぼが借りられるか次第だし、
天水田への未練もあるけれど。
・・・・・・・・
お米は軽トラックをレンタルして、
夫が一人でつくばから大子まで運びました。
(きつかっただろうな〜><;)
干すのは大子の借家の、玄関先で。
イノシシも届かない高さにオダがけして、
ハトやハクビシンの動向をチェックしながら干しています。
一年を通して、一家でいろんな方に泊めていただきながら
なんとか収穫までこぎつけたお米づくり。
お忙しいなか私たちを泊めて下さったみなさま、
本当に本当にありがとうございました!
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