2019年05月11日

プライベート出産記(1)自宅出産難民

3月半ば。
出産予定日の前日に、我が家に4人目の子どもが誕生しました。

今回は初めて、家族だけで赤ちゃんを迎える
いわゆる「プライベート出産」というものを体験することができました。

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と言っても最初からその決意があったわけではなく。

どこで誰と産むか、
出産スタイルはギリギリまで揺れ動き続けておりました。


引越し予定が二転三転し、
お産の場所も出張助産師さんも、
茨城県の守谷から栃木県の那須、千葉県まですべて、
検討したり相談に行ったりとバタバタ続き。

自宅出産難民からプライベート出産に踏み切るまでと、
お産のあれこれを振り返ります。

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■仲良しの先生が引退

流産しやすい私は、妊娠3ヶ月頃に
初めて妊娠検査薬を使います(自己責任です)。

夏からつわり全開で、陽性なのは当然でしたが
9月半ばに検査薬で陽性を確認後、
さて行くか〜と9月下旬に守谷助産院で診察してもらいました。

元気な胎児を確認できたのは良かったけれど、
もう80歳になられる白井先生、
なんと守谷助産院を別の先生に引き継ぐとのこと。ガーン。

産婆さんそのものの見識と大らかさ、
何よりも命への絶大な信頼が
私たちを安心させてくれる白井先生。
⇒先生の名言はこちら(記事後半です)


白井先生のもとで産みたかった…と落ち込む暇もなく、
二人の先生との妊婦健診が始まりました。

健診や分娩に向けての主導は新しい先生で、
白井先生は引退した立場として、サポートに徹している感じに。

(ですので、自宅出産したいつくば市&周辺市町村の方、
 守谷助産院は引き続き出張分娩に対応されています♪
 ぜひご相談を〜)

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(長男出産でお世話になった白井先生)


■引き継ぎ先の出張助産師さんに断わられる

予定日は3月13日。

期間限定のサバイバルバケーションと銘打って
千葉県のいすみ市に一年暮らしていた私たちですが、
2月には茨城の最北、大子町に移住を予定していました。

なので出産は当然、大子町の新居で迎えることになるはず。

しかし、守谷から2時間かかる大子町はちょっと・・・と言われ、
県北の出張助産師さんを3名教えていただきました。

白井先生にお会いできなくなるのは寂しいけれど、仕方ありません。

妊娠中期までは守谷で診てもらい、
後期は県北のどなたかの出張助産師さんと進める予定でした。

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(出産のひと月前、いわきの義実家のみなさんと南房総の観光旅行へ)


私は2人目以降、数十分のスピード産で(⇒次女のとき 長男のとき)、
助産師さんが到着に間に合わないのが大前提、それでOKなのですが、
白井先生が連絡してくださった県北の先生に電話で相談したところ

「大子町なんて雪が降ったら辿り着けない」
「責任取れない」

などなど、かなり及び腰なお返事。
実は、この先生もそれなりに高齢にさしかかっていて
3月の分娩をもって助産所の看板をおろすつもりだったのです。

そんなタイミングでの飛び込みオファー、
しかも超スピード出産傾向のある妊婦なんて。

穏便にクローズしたい時期、確かに、慎重になるでしょう・・・

しかも大子町で住む予定の家は、空き家バンクを利用したのですが
「今はまだ住んでいる人がいるので」と住所をはっきり教えてもらえません。

それがちょうどいい口実となったのかはわかりませんが、

「地区名も番地もわからないんじゃ、お受けできません」
「ご自身でお近くの産院などを探してください」

とお断りの連絡があり、
出張助産師さん探しは振り出しに戻りました。

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(いすみの穴場スポットでお馬さんに乗ったよ〜)


■移住先最寄りの助産院さん、ナイスな提案

茨城県の大子町から一番近い出張助産師さんは、
県境を越えて那須方面、
栃木県大田原で開業したばかりの、こうのとり助産院。

経緯をお伝えするとかなり面食らった様子でしたが、
警戒も否定もないフラットな対応をしてくださり
分娩の仮予約を入れさせてもらえました。

ただし3月は、たまたま入院してのお産が立て込んでいて
先生も出張ができず、私も入院して産むなら対応可能、とのこと。


でも、陣痛が来てから移動しても、絶対間に合わない!


夫と助産師さんと相談した結果、

「車で40分の距離でしたら
 赤ちゃんは家で産んでからしっかり母子で保温して車に乗せてもらって、
 なるべく胎盤が出る前に着くのが出血の心配がないでしょう」

なんて具体的な提案をしてもらい、ひと安心。

次女と長男を夫が一人で取り上げてきたこともあって、
先生も大胆なプランに思い至ったようでした。

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(夫が取り上げたキッズ。すくすく大きく育っています)


■出産前に引っ越すはずが・・・

しかし今度は、千葉から大子町への移住予定が二転三転。

ほぼ決まっていた物件の家主さんが条件を変えてしまい、
次に決まりかけた別物件では先住の方の退去時期が遅れて
2月に入居できなくなって・・・

出産前の引越しが怪しくなってしまいました。


守谷助産院は隣に滞在できる一軒家があるから、
一家で守谷に泊り込んで産もうか?との話も出ました。

しかし飼いヤギの世話を考えると無理そう。


このまま千葉で産むか?

調べると、出張助産師さんはいすみ市から
近くても1〜2時間かかる距離の方ばかり。

自然育児の方針で玄米菜食、母乳育児に力を入れている先生を見つけ
できればここに相談しよう!と決めました。

でもすでに妊娠後期。

その助産院のHPには
「お産は体作りが大事、妊娠初期から受診してください」と明記してあるので

 また断わられたらどうしよう・・・
 お叱りを受けるのでは・・・

と、ついつい電話をかけるのを後回しにしてしまいます。

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(大人も不安定だったこの頃、ちびっこのお世話は大変でもあり癒しでもあった)


■出張助産師の少なさ

茨城県の出張助産師は5名前後。
栃木県、千葉県も似たり寄ったり。

とにかく分娩を扱う助産所、また出張助産師の
数が少ないことに愕然とします。

なぜ分娩助産院(正確には助産所)の数が少ないかというと
それは昨今の産科医療が訴訟ばやりだから、でしょう。

リスクの少ない母乳指導や骨盤ケア、
ベビーマッサージなどで開業する助産師さんばかりなのも仕方ありません。

救急医療の有名な先生でも、助けられない命はあります。

「医療者がいれば必ず助かる」という私たち患者側の幻想が、
人間本来のお産をどんどん困難にしているのです。


■信頼できる人とお産を迎えたい

実は出張助産師さんにも色々あって、
自然派の我が家と意気投合する場合もあれば、

「何かあれば
 助産師界全体の評判を落とすから
 勝手なことしないで下さい」

という先生と方針が合わない場合もあり、
新たに信頼関係を築くのも憂鬱に。


スピード産なのを伝えると、同じ出張助産師さんでも
「責任とりたくない派」と「大丈夫派」に分かれます。

もちろん、私たちは自己責任でお産に臨むのですが
医療者側がはじめから「自分を訴えるかもしれない患者」として接してくると
「絶対に訴えません」みたいな書面を文書で書かないと証明できない、
みたいな変なことになってしまい、そもそもの信頼関係が築けません。

どうしても自宅出産になりやすい私にとって、また、
色々と自然派で生きてゆきたい私たち夫婦にとって、
「誰にお産を委ねるか」「信頼できる人とお産を迎える」というのは
すごく大事なことだったのです。

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■近所のお医者さんに「絶対安産」と言われて

まだ引越しが産前になるか産後になるか、
関係各所と丁々発止の段階で、
後期の検査を受けに千葉で近所の個人病院(M医院)を受診。

M先生は見た目、夫と同年代の男性なのに
発言は産婆さんみたいな方で

「足が冷たいよ、こんなんじゃまだ冷えてる。
 もっともっと足をポッカポカにしてね」

「実はお腹張るでしょ、尿モレも。
 ちゃんと腹帯かトコちゃんベルト巻いて!
 赤ちゃんを上に戻したら張らないよ」

「陣痛きたらお産早いタイプじゃない?」

なんて言うので感心してしまいました。

これまでに出会った数々のお医者さんに、
まともなアドバイスをもらったことはなかったですから。

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さらに引越しの不安もやんわり伝えると

「引越し前に生まれたら
 救急車呼ばずにうちに来てね、カルテあるんだから。

(個人病院だから)
 正産期じゃないと受け入れできないけどね」

なんてありがたいお言葉。


しかも、検査の結果、まだ予定日の一ヶ月前なのに
すでに子宮頚管が1cmということがわかり、
さすがにそんなに早く短くなるのは初めてなのでうろたえていると

「あなたは絶対に安産だね、
 まず早産にはならないから安心していいよ」

えー!

産婦人科なんて、子宮頚管が3cmでさえ
自宅にも帰らせずにその場で車椅子で搬送、
24時間点滴の入院生活をさせられることが多いのに!!

訴訟が怖いからって、ひたすら安静指示を出すのが普通なのに!!

そんな太鼓判、いいんですかー!?

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(ご利益ありそうな賢い白馬だったので、臨月間近でお馬さんに乗るという冒険をしてみた)



■産科医療のエアポケット・・・これはチャンスかも!?

もしかしたらこのままどこにも頼めずに、自宅で家族だけで、
いわゆる「プライベート出産」というものになるかも、
と夫婦で話していた時期。

アパートから目と鼻の先のM医院に心強い言葉をもらい、
引越し先や時期がはっきりしなかったら、家族で産もうかな、
との思いが強くなっていきました。


しかも「栃木の助産院に持っていってね」と
丁寧に封をされた検査結果を預かった直後に、産前の引越しを断念。

そうなると栃木のこうのとり助産院もキャンセル。
そして千葉では分娩予約を特に取っていない。


 誰からも次回の妊婦健診を促されない、
 誰のかかりつけでもない、どこの分娩予約もない。

そう、偶然にも
産科医療のエアポケットに入っていることに気がついたのです。

「今なら、スムーズに自宅出産できちゃうんじゃない?」
「プライベート出産、やってみようよ。」

夫婦でそんな会話が増えたのは、臨月に入ってからだったのでした。

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とはいえ、お産の不安は山盛りだったので
お医者さんや助産師さん、自宅出産・プライベート出産体験者のみなさんに
どんどん話を聞きに行き、疑問点を解決していきました。

お産当日の様子、蓄積したお産Q&Aなど、また書いていきますね〜。



* * * お知らせ * * *

地域おこし協力隊として勤務が始まった夫ですが
久しぶりにいろいろと開催するようですー^^

・5月19日(日)マインドボディヒーリング@つくばみらい
・5月26日(日)新月カフェ@取手



* * * まかない日記 * * *

今回は妊娠中の食の好みが激しく変化して、理想的な玄米菜食とは程遠く
肉食してみたりジャンクフードに手を出して撃沈したりと、自分でも呆れるほど荒れていました。

その反動で、滋養のあるお米とお味噌汁をじっくり味わいたくなり
よくごはんのお供に出していたのがこの2つ。
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どちらも自然農で育てた生姜とにんにく、それぞれの醤油漬けです。
特ににんにくの醤油漬けは3年もので、コクが深くて本当に美味しい〜〜

引っ越したばかりの今年は、にんにくは植えるだけ、収穫は来年とのことなので
大切に食べていこうと思います。ごちそうさまでした!
ラベル:自宅出産 生死
posted by miya at 23:40| Comment(0) | 妊娠・出産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする