2018年10月14日

ホームスクールを始めたきっかけ

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9歳になる長女は、小学校に行っていない。

4歳で保育園を辞めて以来、
夫婦で教育について散々話し合った結果として
家庭保育からホームスクールへと推移してきた。


小学校というのは大きな存在で
行かないとなると大騒ぎになるのは目に見えている。

それでもホームスクールを選んだのはなぜか?

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尊敬する複数の友人家族がホームスクーラーで、
お子さんたちがとても穏やかで落ち着いている様子に
いたく感銘を受けたのが、直接のきっかけ。

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以前は仕事で小学生との企画もしていたので、
普通に小学校に行ってる子どもたちがまとう空気が
どんな感じかはわかっていた。

例えば子どもたちの言葉遣いや振る舞いに、ときどき
悪意やずる賢さ、巧妙さが織り込まれているように
大人が感じたとする。

でもそれは、集団生活で沁みついた「移り香」のようなもので、
子供なりに培った、集団の中で生き抜くための
「知恵」や「技術」、「武器」みたいなもの。

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また、ひとくくりに天真爛漫とは言えないような、
屈折したものを大なり小なり、抱えている子も多いけれど、

遊びたいという本能的欲求とは別に、
きちんと学校で座り、勉強し、宿題もするのだから当然だ。

それらもひっくるめて、
複雑な雰囲気を身にまとっているのが
「小学生」という存在なんだと捉えている。

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だからこそ、コントラストがあまりにもくっきりしていて、
「ホームスクールの子どもたち」がまとう雰囲気に惹かれたんだと思う。

赤ちゃんからまーっすぐに育ってきたのかな?というくらい
柔らかい、純朴、裏がない、悪意に晒されていない、そんな印象。

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それは親御さんが「人格者」であるからこその
導きの素晴らしさ・尊さだろうと、
しばらくは思っていたのだけど、

モンテッソーリから手を広げ、
自然育児、シュタイナー、サドベリーなどを紐解いていく中で

 もしかしてこっちが本当の子どもの姿なんじゃないか?

と思うようになった。

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 真の学びや成長は、手の届く世界、暮らしの中から生まれる。

 束縛しない自由な時間の中で、没頭していることを尊重する。
 
 人生で一度くらい、その過程を見てみたい。


今振り返ると、ホームスクールを選んだ理由はこんな感じ。

でもあの頃はうまく言葉で説明できなくて、
「水筒が」「給食が」「消費社会が」・・・なんて、
相手に応じて「納得してもらえそうな回答」をしていた。

どれもウソではなく、要素のひとつではあるけど、核心ではなかったな。

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さて現在。

長女は、私から見れば充分にずる賢く、妹に意地悪をし、
と、いかにも普通の小学生女子なんだけど、

「子どもらしい子どもに久しぶりに会ったよ」
と言われることが今でも(それなりに)多い。

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実は先日、長女と一緒に、
籍を置いている小学校の書類を提出がてら
授業風景などを見学に行った。

そこで壁に貼ってあった啓蒙ポスターに
お友達とのやりとりにおいて
悪い言葉、いい言葉などを具体的に書いたものがあった。

ここ数年、長らく耳にしていなかったような
(特に子どもが言うにしては)ずいぶん衝撃的な言葉が
ずらーっと! キャー!

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長女とは、

 ホームスクール仲間のAくんやMちゃんは
 こっちの(悪い)言葉を言わないんだよね、とか、

 でも一緒に小学生と遊んでると
 そういう言葉をすごく言われるから傷ついてたね、とか。

集団に入ると、集団特有の言語体系に染まることは
春から夏にかけての道場生活でも十分に感じていたので

 言葉ってうつるからなぁ、
 でもこんな悪い言葉だとケンカの元になっちゃうね、

なんて話しながら帰ったことだった。


私も山奥の小学校から平野の中学校に入ったとき
大きな小学校の男子たちから
聞いたこともないような差別用語を連発されて、
それが嫌がらせとも気づかず、キョトンとしていたなぁ。

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もちろんどの環境にも良い面と悪い面があって
それも人や時期によってどんどん変わってくるから
小学校という選択肢がないとは思っていない。

けれど、ちょっとゆっくり、様子を見れたらいいな。
この子が、本当のところはどんな存在なのか、知りたいな。

そんな思いで始めたホームスクールなのでした。


関連記事:ホームスクール、始めました 学校というシステムは最適か?


※今回の写真は、ホームスクールを始めた頃。
 一年目の春の写真を引っ張り出してきました。

 家や畑だけでなく、定期的にホームスクール仲間と遊んだり
 遠足を企画したり、直売やサークルの集まり、打合せにも連れていって
 思えばずいぶん楽しく過ごしました〜。懐かしい!


ホームスクールのことは、もうちょっと続きます。
合法性や手続き、引越しのことや子どもの意見など。

しかし、結局ただのひとつの事例でしかないので、
他のいろんな書籍なども参考にされつつ、

「ここはこんな感じなのね、ふーん」と
ゆるーく眺めてくだされば嬉しいです〜。


※後日追記※ 「ホームスクール」シリーズ書きました!
 家庭保育と社会性
 ホームスクールを始めたきっかけ
 ホームスクールを始める手続き
 ホームスクールあるある&質問集
 ホームスクールの合法性



* * * お知らせ * * *

ひきこもり当事者・経験者限定の企画、

10月23日 新月カフェ @つくばスタイル館

夫が参加予定です^^



* * * まかない日記 * * *

秋とはいえ暑い日もあり・・・
そんなときは、すぐできる「瓜の味噌漬け」がお気に入りでした。
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半割りにした小ぶりの瓜に、みりん少量を溶いた自家製味噌を詰めて
バットに置き、ラップを密着させて半日。(久々にラップを出しました)

小さい子でもちょうどいい、皮パリ、実シャクッ、の歯ざわりが心地よい
優しい漬かり具合でした!
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写真は常温で半日漬けた状態。子どものおかずになる感じ。
翌日はもっとしょっぱいです。

中のお味噌や出てきた水分は余さずお味噌汁に。

そして、さっぱり副菜に乗じてこってりメイン!
小さな畑で採れたツルムラサキ&ミニトマトで、お野菜ラーメン(素麺)です♪
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味付けは、昆布だし、かつお粉末、練りごま、味噌、塩、無添加フライドオニオン。
オニオンのお陰か、程よくジャンクにこってり味で、外食した気分になれました(笑)。

ごちそうさまでした!
posted by miya at 12:19| Comment(6) | 子育てと教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする