2018年06月08日

学校というシステムは最適か?

「学校行ってないの?じゃあこいつバカなんだ!」

8歳の長女が、ときどき男の子たちに言われる言葉。

そのあとはひとしきり、バカにされたり、からかわれたり、
問題を出されても答えられなくて更に笑われたりが続く。

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(ウクレレ大好きで、親よりずっと上手くなった)


長女がホームスクーラーであると知ったとき、
同年代の小学生の反応は主に4つ。

・バカにする (5割)※主に男子
・不思議そう (2割)
・苛立つ   (2割)※時間差で主に女子
・気にしない (1割)


学校に通うということは、すなわち

 しっかり勉強し(勉強しないとろくな大人にならないよ)、
 嫌な宿題もこなし(嫌でもやらなきゃ置いていかれるよ)、


つまり立派な大人になるための、訓練をしている。

学校に行かないこと、休むことは
「悪いこと」なので、

 「学校に行ってない = 勉強してない = バカにしていい」

という図式が成り立つのかもしれない。

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(カメラも大好き。寛大に触らせてくれる道場住人のみんなのお陰でメキメキ上達中)


即座に出る反応がほとんどだけど、
苛立つ(または怒る)というのは、
一緒に過ごしていて後半に出てくる。

 私は宿題があるから。
 今日はいっぱい宿題が出たんだ。
 (あなたはないんでしょ、気楽でいいね)

 学校に行ってないからそんなに笑っていられるんだよ。
 友達とかのストレスないからそんなに元気なんだよ。
 (学校に行くっていうのは大変なことなんだから)

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(長期滞在したフランスのお兄さんとは、次第に怖じけず声をかけられるようになった)


長女は困って黙っていたり、うすら笑いでごまかしたりで、
帰ってきてからも親には黙っているんだけど、

ごくたまに、何かの拍子に
「今日会った子たちに、こんなこと言われたの・・・」
とポツリポツリ言い始める。


※もちろんいろんな小学生がいます。
 すごく優しくしてくれて嬉しかった!という子との出会いも
 時には、あります。

 一人の人間として、誰もが、いい面も悪い面もあります。
 それはうちの子も全く同じです。

 それを大前提として、何年も考えてきたことを書いてみます。
 個々人を否定するものではないことをここに明記しておきます。

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(小学生に言わされる問題No.1の九九は、道場のみんなが教えてくれた)


人間は恒常性の生き物なので、
違う何かに出会ったとき、最初に「拒否」が出る。

それはわかってはいるんだけど、
小学生達の言動には時々、気になるものがあった。

動物を強いストレス環境下に置いたときのような、
本来の子どもらしさとは違う何か。化学反応のような何か。


市営プールで見かける、低学年からの派閥争いや仲間はずれ。
児童館で見かける、あからさまな無視や、人形への残虐な言葉がけ。

何より、ホームスクーラーの子ども達と大きく違うのは、
人を傷つける言動の引き出しがとても大きい、ということ。

私と一緒にいた次女(当時3歳)に対して
「なんでこいつ、こんなに黒いわけ?
 見て!ぜったい日本人じゃねーよ!」
と小学生が取り囲んだとき、鳥肌が立った。

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(地黒なうえに、いつも外にいるから真っっ黒!!な子ども達)


・・・何年もずっと考えてきたことが、
長女の話を聞きながらやっとまとまってきた。


 学校という形態は、
 人間にとって最適ではないのではないか。


特に、

 同じ年齢の子どもを数十人集めて
 ひとつの部屋に密集させるという育て方。

 勉強という成果で横並びに評価し、
 良い・悪い、できる・できないでラベル付けする学び方。


負荷が大きいのかもしれない。
最適な導きができる規模ではないのかもしれない。

いじめが永遠になくならないのは
学校という特異な空間に
子どもを集団で閉じ込めているからかもしれない。

親から、周囲の大人から、
もっと別の軸で認めてほしいのかもしれない。

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(鴨川のアースオーブン作りでは、ずっと調理ブースで本場仕込みのピザ生地を教わっていた)


学校というシステムに対して「不登校」が、
社会というシステムに対して「ひきこもり」が、
いま、静かなるアラートとして、
システムの問題点を指摘しているように思う。


長女は集団に順応するのがとても上手いので、学校に通えば
それなりに付き合い、衝突を避け、見てみぬふりもするだろう。
さりげなくいじめに加担することも、あるかもしれない。


それがわかっているからこその、
試みとしてのホームスクール。

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(色んな人が野菜を切るのを長女に任せてくれ、やりきった感!いつかハートの人参もマスターしようね)


2年が経過して、様々な人と過ごす中で、
「純粋だね」「ピュアだね」「無邪気で癒されるよ」
と言われることもあるけれど、

子どもって本来は、みんなそうなんだと思う。

学校という特殊な環境で、少し違った特性を身につけてしまうだけ。
長女は学校にいってない分、それを身につけずに済んでいるだけ。

(長女の小賢しさ、ずる賢さ、充分に感じてますけども!!
 世の中の子ども達はそれ以上にすごいんだと力説されるので…)

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(生パスタ作りを3度も体験させてもらった!美味!!)


学びが多様化する現代。

私たちは、その都度考えながら、観察しながら、
柔軟に、学ぶ場所を選べばいいと思う。


「ホームスクール」関連記事:
ホームスクール、始めました おやき三昧 ホームスクールの記録 〜時計〜 家庭保育とホームスクールの様子 −秋−
ホームスクールの法的根拠について(お世話になっている古山さんの記事より)


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ちなみに最近の長女は、
本に出てくる小学校の描写に憧れがあって
学校の授業に出られる程度に「(読み書きの)書き」と「算数」を
やっておこうかな?という話をして、ドリルを始めたところ。

でも、ドリルより断然ウクレレやカメラに夢中ですが。

反抗期の片鱗も見せつつあるし(毎日めっちゃ大変!)
どうなっていくのか、楽しみです。



* * * お知らせ * * *

つくし農園、明日の集合日は、夫が向かっておりまーす。

せっかくなので、
今いる「パーマカルチャーと平和道場」のイベントもお知らせ〜。

・6/10 田植え
・6/16 Open Day
・6/12&16 大地の再生

千葉県いすみ市にて、お待ちしてます♪



* * * まかない日記 * * *

ときどき朝ごはんとしてフライパンで焼いているスコーン。
去年みんなで育てた小麦の全粒粉で作っています。
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オーブンがなくてもうまく焼けるのは、四角いから。
6つの面をじっくり、丁寧に焼いていきます。

材料は、小麦粉、塩、BP(アルミフリー)、なたね油、水や豆乳。
お砂糖は使わず、干し柿をみじん切りにして甘みを出しています。
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にんじんの葉っぱを細かく刻んでどっさり入れています。
ごちそうさまでした!!



posted by miya at 22:48| Comment(0) | 子育てと教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする