なぜかやたらと温泉が併設されている。
秋田ばばの家は海の近くで、道の駅も近くに複数。
この日は海で遊んでから温泉に入って帰ることになった。
レジャーが何かと集約している道の駅である。
ざぶーん。ざぶーん。
生まれて初めて海を見たとき、怖くてわんわん泣いたっけ。
波の音にさらわれそうで怖くなったのだ。
次女も、顔をくしゃくしゃにして夫にしがみついている。
その向こうで秋田ばばとその娘たち(私の母とその妹)は
カニをほじくっている。今夜はカニの素揚げなのだ!
母たちが子供の頃は、姉妹で海岸に来ては
カニをたくさん捕まえて、晩のおかずにしたそうな。
夫に次女を抱っこしてもらって、気がつけば・・・
ずいぶん入ってるね。
少女のように清楚なおばに荷物をまかせ、
狩猟系の母と私は目を爛々をとさせて海岸を漁る。
ずっとずっと遠く、
テトラのほうまで行ってカニと死闘を繰り広げた。
捕まえた大小のカニを手に戻ってきてみたら、
おむつ一丁の次女がべそをかいていた。
おむつで砂浜に置いてあげたら、砂まみれになって、
海で洗ってあげたら、泣いたんだそうな。
してやったり、の夫の顔ったら!
砂浜を見下ろしながら温泉に入り、カニの傷を癒し、
秋田ばばの家に戻った。
カニが揚がっていた。
小さいカニは食べやすいから、1〜2cmのも捕った。
大きいカニは欲が出て手を出したら、ハサミで逆襲された。
生きたまま揚げられたカニの恨みを長女が表現。
食べると必ず誰かが「いでででで!はさまれたー!」と大騒ぎして
賑やかに夕餉を楽しんだのでした。