2015年04月05日

ウイルス性胃腸炎の手当て(3)

(2)の続きです。

◆[5] 手当て2日目

おちょこから湯呑みに変更して
水分(水薬)の摂取量を少し増やしていきます。

頭痛がまだ残っているのに、大根がなくなってしまって
梅干しを潰したものをさらしに伸ばして、おでこに巻いてあげました。
頭痛の手当ては以下の項目を参考に。

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【流行性感冒・感冒 ― 頭痛 ― 】
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しょうがのしぼり汁にごま油をまぜたものを
頭にすりこむとよい。

リンゴおろし又は大根おろしをガーゼに包み、
ひたいにのせておいてもよい。

梅干の果肉を紙か布に貼って
油紙をして鉢巻しておいてもよい。

ビワの生葉を額と後頭にはってもよい。

(「家庭で出来る自然療法・東城百合子著」より引用)
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ごま油&生姜は手軽ですが、いい香りがしすぎて(風邪の手当て参照)
食欲がわいたら可哀想だなーと思って、梅干しをチョイス。

甥っ子(兄)、午前のうちに頬が桃色に戻ってきて、
目を縁取っていたタヌキの輪っかもすっかりなくなりました。


こうなると頭はいろんなことを考え始めます。

庭で楽しそうにいろんな遊びをする弟やうちの長女の声を聞いて
しくしく何時間も泣き続けています。

うんうん、つらいねぇ。水分も出てしまうねぇ(汗)。


生姜の黒糖漬けでミネラルが少しあるだろうけど
ちょっと塩分も入れるか〜っと、水薬には
 ・醤油2〜3滴
を加えることにしました。湯呑みで朝、昼、夕方に飲ませます。

夜には姉(甥っ子たちの母親)から励ましの電話をしてもらい
泣きながらも、メンタル面でちょっと元気になった様子。

まだ少し早いと思っていたのに、姉が(元気づけるために?)
「今夜はお野菜のスープ作ってもらいなさーい」とか言って
甥っ子が大喜びしてしまったため、仕方なく飲ませることにしました。

刻んだ野菜(キャベツ・たまねぎ・にんじん)と
ごはんを小鍋に入れて水を加え、くたくたになるまで弱火で煮ました。

まだ固形物は受けつけないはずなので
上澄みだけを、赤ちゃん用の小さなお汁椀に入れて
小皿にほんの少しの梅干しを添えて、出しました。
食後には水薬も。

何時間か様子を気にかけていましたが、
特に吐くこともなく、すやすや眠ってくれました。


◆[6] 手当て3日目

朝から「お腹すいた」と言い始めたので、
昨日の野菜おじやをあげることにしました。

固形物が3割、スープが7割。
小さいスプーンを添えます。

「200回噛むんよ。
 吐いたら今日からまた振り出しに戻ってまうからね」

と言って出すと、本当に1時間くらいかけて、
神妙な面持ちで噛んでくれました。

昼には同じ野菜おじやを、固形5:スープ5。
昼食後から、堰を切ったように喋りまくります。
ずいぶん元気になってきました。


夕方には「庭で焚き火で料理したいー」と言い始め
焚き火で他のみんなのために煮炊きをするほどまで回復!

みんなと同じものは食べられないけれど、
夜は固形7:スープ3くらいにしました。


翌朝からはみんなと同じもの(煮込みうどん)を食べ、
柔らかくて消化のよい食材で普通食に移行してゆきました。


昼には待望のお母さんがつくばに到着!!

それからはすっかり心身共に元気になり、
残り3日間の滞在は、楽しく大騒ぎしながら過ごしました。

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◆振り返って、ひとこと

こういう病気は、「治す」というより「治るのを待つ」もので、
「治るまでの身体をサポートする」ために
「治療」や「手当て」があるのだと思います。

だから、症状を抑えたり、細菌を殺したりする薬ではなく
身体がウイルスをやっつけ、追い出すのを応援する
手当てなり薬なりができれば大丈夫なんだな、と感じました。

長女が病気になりにくい分、
今回の甥っ子には全力で手当てさせてもらい、勉強になりました。

疲れたけど楽しかったよ!ありがとう!!


「自分で治す」関連記事:
風邪に負けない ものもらいと口内炎の秘密

「手当て」関連記事:
乳頭亀裂・乳口炎にユキノシタ 乳腺炎にキャベツ湿布 おむつかぶれにオオバコ軟膏 常備薬その2:ゆずの種の焼酎漬け



* * * お知らせ * * *

自然農の畑は、土や草に触れるだけで
あまたの生命力がわーっと押し寄せてきて、
なんだかすごく癒されます。

lonof_ban.jpg
自然農の農作業体験 「LONOF(ロノフ)」やってます。


今はじゃがいも植えがピークです!



こちらの企画もまもなく始まりますよー

agri-top-image.jpg
こぐま塾 2015年度アグリコース -いのちの田畑- 塾生募集中!


お申込みは、4月21日(火)まで!
お待ちしております♪
posted by miya at 15:54| Comment(0) | 自然療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月04日

ウイルス性胃腸炎の手当て(2)

(1)の続きです。

お兄ちゃんが寝込んでいるからか、
弟は元気が有り余って、夫と相撲対決。おりゃぁぁぁぁ
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◆[3] 手当て初日

1日目の水薬は、甥っ子にも飲みやすいものをと考えて
 ・梅肉エキス(我が家の常備薬)
 ・生姜の黒糖漬け(保存食)のシロップ
 ・青梅の蜂蜜漬け(長女作)のシロップ
を混ぜてお湯でといたものを、おちょこに1杯あげることにしました。

特に、梅肉エキスをなめた直後に1回目の嘔吐があったので
梅肉エキスの味で吐き気を思い出さないよう気をつけて配合しました。

頭痛には大根のすりおろしを頭に巻いてあげました。

甥っ子(兄)、熱も少しあったので、飲んですぐに寝入りました。
味もいいし、甘くて滋養もあるし、なかなか良かったみたい。

こんこんと眠り、微動だにしないので
体が全力で戦っているんだなーと、興味深く見ていました。

(長女は、今では抵抗力が高く、滅多に病気をしない上に
 熱が出ても数時間で下がる体になったので
 こういう状態を見ることが久しくなかったのです)


夕方に起きた頃には、熱が下がって少し安心。
顔も土色から色白さん程度になってきました。
再び上述の水薬を作って飲ませました。

夜、畑チームが帰宅して夕食を食べている頃に
また目が覚めて、晩ごはん代わりにまた水薬をおちょこに1杯。

1日目の夜には、ちょっと良くなってきたようで
寝返りをしてあちこちゴロンゴロンと動いていました。
寝相にも体調が現れますね。


◆[4] 一応、西洋医学でも確認

夜中に姉から電話がかかってきて
「脱水になるから本当に気をつけて。
 やっぱり病院に連れて行ったら?
 脱水になったら怖いから・・・」 と言います。

仕事で毎日患者さんに点滴してるだけあって、
とにかく脱水が怖いと。
離れているから、心配だし、母の心は揺れ動きますよね。


ちなみに甥っ子のトイレ状況はといいますと、
発症した日の朝、お腹がいたくてトイレにこもったものの
うんちは出なかったそうです。

その後も、うんちも下痢もなく、おしっこしか出ない。
下痢がないのは幸いでした。
それに、きちんとおしっこは出ているので、
まぁ脱水ではなさそう。(と姉が言っていました)


とはいえ、病院勤めの姉のためにも、西洋医学でも確認。
夫が古本屋で見つけてきた、なかなかの良書にて。

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はじめてであう 小児科の本

山田 真 (著), 柳生 弦一郎 (イラスト)


お医者さんなのにそんなこと書いちゃっていいの?
というような(笑)、医療現場の裏側も見えちゃう痛快な一冊。

この本でウイルス、発熱、おう吐などの項目を全部読んで
治療方針が間違っていないことを確認したうえで
手当てを継続させてもらいました。


(3)に続きます。


* * * お知らせ * * *

つくし農園の様子を見ていただいて
年度の途中からプレーヤーさんになられる方が
ぽつぽついらっしゃいます。ありがたいです。

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自然農のある暮らし、始めませんか?
2015年度プレーヤー募集中!



* * * まかない日記 * * *

甥っ子たちの滞在は1週間。
ほぼ毎日、庭で焚き火をして、何かしら料理をしていました。

最後の夕食はごきげんファームさんの長ネギ3本を贅沢に使って
塩麹で1日漬けこんだ鶏肉と一緒に炒めました。
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はじめに長ネギの太いところだけをじっくり炒めました。
水も少し加えて、蒸し焼きにし、
取り出してから鶏肉、そして長ネギの緑のところ。
最後に太いところを戻し入れて完成!味つけは塩麹のみ。

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甥っ子(弟)と長女が畑でたくさん摘んできてくれた菜の花と、
ベッカライ・ブロートツァイトさんのサンドイッチと一緒に。

おいしかったねー!大人はワインが進みました♪
ごちそうさまでした!

posted by miya at 20:19| Comment(0) | 自然療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月03日

ウイルス性胃腸炎の手当て(1)

※※低血糖について、追記しました※※

ここ1週間、兵庫から甥っ子たちがやってきて
てんやわんやの大賑わいでした。

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つくばに到着した翌日、
お兄ちゃん(7歳)がウイルス性胃腸炎を発症。

今回はその経緯と手当ての記録を書きたいと思います。
※長くなったので(1)・(2)(3)に分けました。


◆[1] 発症

朝、甥っ子(兄)が「お腹がちょっと痛い」と言うので
念のため梅肉エキスをなめさせました。

畑に行くぞーっと、みんなが庭に出たところ
猫みたいにわーっと吐きました。

口をゆすいだら、もう大丈夫と言う。
(梅のん(梅肉エキス)をなめたせいで吐いたんや、と思ったらしい)

とりあえず夫と子供たちで畑に向かったものの、
道中でまた吐いて、畑では寝転んで過ごすことに。

結局、甥っ子のだんだん顔色が悪くなってきて
お迎えコールがかかり、私が車で迎えに行きました。

家に入ろうとしたら、また庭で吐きました。

顔色は文字どおり土気色で、
タヌキみたいに目の周りにくっきりと
茶色の輪っかができていました。


仕事でまだつくばに来れていなかった姉に確認すると
なんと姉がウイルス性胃腸炎にかかっていて、
「ごめん、こっちで流行ってるみたい・・・」と。

ウイルス性胃腸炎、いわゆる嘔吐下痢症。
甥っ子(兄)も姉と症状が同じなので、恐らくそうだろうと。

「保険証はあるから病院へ連れて行って」と言われたものの
私も長女が2歳になる前くらいに、
ウイルス性胃腸炎の看病をしているので
「病院行くの自体が子供の負担になるし、家で面倒見るでー」
と申し出てみました。

姉は看護師ではありますが、我が家の自然療法に理解もあって
「ほなら頼むわー」と任せてくれました。


◆[2] 手当て法の確認  ※追記しました※

長女がかかっていた高知の小児科で言われたのは
「吐かなくなるまで、薬以外は水分も摂らせない」ということ。

薬は、弱った体に体力をつけるような漢方薬を水にといて
大さじ1〜2くらいの量を1日に3〜5回、または
おちょこ1杯を1日に3回くらいとったような記憶があります。

長女は当時1歳で、吐かなくなるまで2日かかりました。
「ちゅらい、ちゅらい」「おなかしゅいた」「おみじゅー」なんて、
泣いて泣いて、抱っこするしかなかったっけ。

※2015.3.10追記※
高知の小児科にかかっている友達から
リアルタイムで補足情報をもらいました!

小さい子の場合は、低血糖が心配なので
吐いたときはまず糖分をとらせるのがよいとのこと。
 1.アメ・砂糖をなめさせる
 2.薬
 3.ぬるい水分
の順だそうです。
そういえば処方された水薬にシロップ(糖分)が入っていたなぁ。

詳細は田村こどもクリニック
おたより(症状ごとに先生が作っている!)画像をご覧ください。
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クリックすると拡大します。
(追記終わり)


甥っ子は7歳、4月から小学2年生だし、
なかなか聞きわけの良い子なので
様子を見ながら進めることにしました。


顔色が土気色で、頭も痛いというので
吐いたあとの口をゆすいで布団に入ってもらい、
家にあるもので水薬を作ります。

念のため、東城百合子先生の自然療法の本を確認。
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【吐き下し】
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梅干にしょうがのしぼり汁少々入れて
あつい番茶をさして飲みます。
吐き下しの回数が多ければ飲む回数もふやします。
梅肉エキスを熱湯でとかして度々飲むのもよい。

寒けや冷えで胃が冷えて吐気やしゃっくりが出るときは、
しょうがのしぼり汁にはちみつ少々入れて熱いところを飲むと、
温まり症状もおさまります。

からし粉に塩一にぎり程を入れて、煮たてた湯か、
ひねしょうがをすりおろした湯で腰湯をするとよい。
さめたらさし湯をしてよく温まります。
そうしてから焼き塩か、ゆでこんにゃくをだいて
温めているとよい。肝・腎・脾の手当もよい。

梅干にしょうがおろしと番茶又は熱湯を加えて度々飲むのもよい。
食欲が出てきたら玄米もち入の
にら・ねぎの雑炊、又はみそ雑炊をたべるとよい。
本葛粉でつくった葛湯を与えてもよい。
とろろ入みそ雑炊でもよい。

shizenryouhou.jpg
「家庭で出来る自然療法・東城百合子著」より引用)
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ふむふむ。
甥っ子にいきなり梅生番茶はハードルが高いかなぁ・・・。


※このあと(2)に続きます。


* * * お知らせ * * *

次のワークショップ詳細をアップしています。
ご案内が遅くなりましてすみません!

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さあ、あなたは、どんな生き方を選びますか?
4/19(日)のテーマは「生き方、暮らし方」。


うちも試行錯誤です。毎日、楽しいです。


* * * まかない日記 * * *

ちょっと前のごはんから、
間引きニンジン、ふきのとう、菜の花。
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洗った野菜たちに少しの塩をふりかけてさっと混ぜておき、
オイル蒸しにしました。
取り出して種類ごとに並べると、あら可愛い。

畑のニンジン、なかなか大きくなりません。
がんばれー!
posted by miya at 16:50| Comment(0) | 自然療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする