今年もマイペースに邁進して参ります。
私の大晦日は、おせち作り一色でした。
昨年は夫の祖母が亡くなって、喪中を言い訳におせちを作らず。
しかし今年は作りました。つくば生活2年目にして、初のおせち。
台所で手を動かしていると、
おせちの記憶がどんどん浮かび上がってきます。
幼いころは、祖母の台所でさつまいもの裏ごしを手伝ったり
庭から南天や松を取ってきたりして手伝ったっけ。
巻き簾できゅきゅっと巻いていく海苔巻を
息をつめて見守ったことも思い出します。
(おせちには必ずお寿司が何種類か入りました。
高知だけ?うちだけ?)
鯖寿司は家で作ったり、魚屋さんに作ってもらったり。
グリルで炙り焼きにしたのがまた格別に旨かったなぁ。
母は三交代の仕事で年末年始も忙しかったから
「もう無理、今年はもう作れんわ」と毎年言っていました。
でも30日頃になると、仕事から帰ってきて
「やっぱりおせちは作らんとね」と前言撤回し
猛然とおせち料理に取り掛かる・・・という、これも毎年の風景。
母の場合は仕事の合間(夜など)に、猛然と、怒涛の勢いで作るので
お手伝いさせる余裕もなく、子どもの私が関わることは少なかったけれど、お正月になると必ずおせち料理がずらーっと揃っていました。
祖母も母も、ごく稀に(何年かに一回くらい)
「今はスーパーでもおせちのおかずが売りゆうんやねぇ」と喜んで
やれ数の子だ、黒豆だと買ってみては
「・・・おいしくないもんやねぇ」と肩を落としていました。
自分の味付けが一番好きな味、という事だったのかな。
さて。
思い出に浸りつつ、母そっくりに猛然と。
買い出しに行かずに、家にあるものだけで。
今年のおせちが完成しました。
自然農野菜を中心に、野菜たっぷり。
大晦日に収穫したばかりの金カブと人参を蒸してあしらいました。
<一の重>
黒豆煮…甘みはほんのり蜂蜜で。(自然農の黒豆販売中です!)
田作り…煮詰めたみりん・醤油・酒に、食べる小魚を絡めて完成。
(タレの残ったフライパンはナシゴレンに使いました)
林檎とキャベツのサラダ…塩、すだちの搾り汁、EVオリーブオイルで。
かぶの梅酢漬…自家製梅干しの梅酢で、うっすら桜色。
高野豆腐…年末年始もしっかり「もったいない料理」やりました。
かぶの塩もみの汁(塩味)、里芋の蒸し汁(旨み)、さつまいもの蒸し汁(まるでみりん)、昆布の戻し汁(ダシ)を全部活用したくて、醤油だけを加え、高野豆腐を煮ました。たっぷりの煮汁は、年越し蕎麦のつゆに。
<二の重>
里芋のさつま揚げ…蒸した里芋に桜エビと青ネギを加えて。
さつまいものレモン塩煮…一年物のレモン塩と水で、ゆっくり煮ました。
茶巾しぼり…じっくり蒸し煮にしたさつまいもを、裏ごししただけ。
林檎の白ワイン煮…厚手の鍋に白ワインと林檎を入れ、弱火でコトコト。
<三の重>
里芋の白煮…六方に剥くのはもったいなくて、形に合わせて丸く。
ねっちり・しっとり・ほっこり。よく味が染み込んでおいしかった〜
(自然農の里芋、まだまだ土の中でご注文お待ちしています!)
昆布巻き…奇跡的に冷凍庫にあったブリで。
筑前煮…自然農の里芋&人参、干し椎茸、ごぼう、油麩。
椎茸の戻し汁とお醤油、みりんで味付け。
<ごはんとお味噌汁>
自然農のお米、豪華4種。神丹穂、緑米、香り米、豊里。
畑の小松菜を、自家製お味噌で味噌汁に。
<調理道具のメモ>
圧力鍋とシャトルシェフ(保温調理鍋)を駆使して作りました。
圧力鍋…黒豆煮、里芋のさつま揚げ(蒸す)、さつまいもの茶巾しぼり(蒸す)、里芋の白煮、昆布巻き
シャトルシェフ…高野豆腐、さつまいものレモン塩煮、筑前煮
中身をどんどん別鍋に移しながら、なるべくガスを使う時間を短く作れたと思います。
また、油ものが筑前煮(野菜を炒める)しかないので、筑前煮を最後にして、洗剤を少なくしました。
<調味料のメモ>
年始に人が集まる機会が多く、娘がお菓子をいただくことを想定し、おせち料理にお砂糖は使いませんでした。
素材の甘み(黒豆・里芋・さつまいも・林檎)、それから、みりんや蜂蜜。
<素材のメモ>
乾物や保存食は本当に役に立ちました。
高野豆腐・かんぴょう・だし昆布・干し椎茸・桜エビ・油麩
梅酢・レモン塩・すだちの搾り汁
※味が薄くて大丈夫!?と思われるかもしれませんが
うちはまだ暖房を使っていないので、台所が極寒でして。
三が日の間に食べきる量なので、問題ありません。
家族がお正月にお重をあけて「わー!」と喜んでくれ、
おいしいおいしいと食べてくれました。あぁ、作って良かった。
年が明けて二日。
すでにおかずが一品、また一品となくなってきました。
年に1回くらいは、こんなに料理するのもいいなぁ。
すっかり長くなりました。
今年も雑草屋を、そして嫁日記も、よろしくお願いいたします!